【PUSHIM】『PUSHIM LIVE TOUR 2013
「It’s A DRAMA」』2013年6月14日
at Zepp Tokyo

撮影:cherry chill will/取材:土屋恵介

 アルバム『It's A DRAMA』を発表したPUSHIMが、久々の全国ツアーを6月14日、Zepp Tokyoからスタートさせた。
 バックを務める盟友HOME GROWN SPECIAL BANDのサウンドに乗せて、伸びやかで 力強い歌を届けるPUSHIM。「Mighty Princess」から、EGO- WRAPPIN'とのコラボ曲「HEAT」など、ライヴ前半戦は心地よく温かいムードで始まった。“ツアー東京初日。みんな今日は体揺らしていってください”という彼女の言葉に導かれるように、会場のオーディエンスも音楽に身を任せるように揺れていく。「このルートじゃなくてもゴールはある」では、はねたビートに合わせて、PUSHIMもオーディエンスも踊る光景が広がった。アルバム『It's A DRAMA』は、オーセンティックなレゲエサウンドが中心だっただけに、ガンガンに攻めるステージというよりも、大きくゆったりとしたビートで空気感を作り上げていくのが印象的だ。まさに、アットホームな雰囲気という言葉がぴったりと当てはまる。PUSHIMのボーカルも、やさしさとタフさの絶妙なラインで語りかけるように歌い、観客の心をつかんでいく。
 さて、今回のツアーのひとつの見せ場と言っていいのが「Oh- Oh」。女性目線で、男のダメなところをズバズバもの申す歌詞だけに、女性ファンの歓声と盛り上がりがすごい。ただディスるというよりも、ユーモアが込められているだけに、男性陣も盛り上がりながらも、心の中で“すみません”の文字を浮かべていたに違いない。一転して「Sorry Mama」では、ディープかつパワフルなビートにのせて、彼女は母の強さをエモーショナルに歌っていく。そして、アーバンなサウンドを届ける「Tokyo City」では、フィーチャリングのMC漢がステージに登場。PUSHIMのメロウな歌とMC漢のハードなラップが交互するステージは圧倒的な迫力があった。“人生はいいことと悪いことの繰り返し。私が人生で一番しんどいときに、この先にいいことがあるだろうと思って作った曲です”と語ったあとに、「That's my blues song」が披露された。切なさ、熱さ、おだやかさ、全ての感情の込められた彼女の歌声は、オーディエンス全員の胸に突き刺さるほどの想いにあふれていた。そして「Hooray」で、明るさと希望に満ちた歌を届け、会場全体の気持ちをひとつにしたPUSHIM。本来であれば、ここでライヴ本編は終了となるはずだったが、初のイヤモニをしてのライヴで、彼女自身が納得いく歌が歌えなかったようで、ステージにそのまま残りアンコールに突入するという珍しい状態となった。聴き手サイドからは、彼女の歌に問題はないように思えた。むしろ素晴らしいくらいである。つまりそれだけ、PUSHIMというシンガーは、細部まで渡って歌へ強いこだわりを持っていることが痛感できた。ハプニングも含めて『It's A DRAMA』。人生はドラマの連続だというのが改めて伝わる、そして彼女の歌にかける気持ちも伝わるライヴだった。
PUSHIM プロフィール

プシン:2000年3月に1stアルバム『Say Greetings!』(Greetingsはジャマイカで“初めまして”の意味)をリリース。朝本浩文とのコラボレーションや雑多なジャンルを飲み込んだスケールの大きい世界を展開し、サウンドの隅々から主張をみなぎらせている。ダンスホールやヒップホップ、R&Bまで歌いこなす器のデカさは、いわゆるディーヴァ系の括りには収まりきらない。デビュー15周年を経た16年1月、自身が新たに設立したレーベル“groovillage”より、アルバム『F』をリリース。PUSHIM オフィシャルHP

PUSHIM&ICEMAN プロフィール

日本のレゲエ・シーンを代表する女性シンガー、PUSHIM。メジャー・デビュー・アルバム『Say Greetings!』に収録された、究極の"泣き"レゲエ・チューン「Strong Woman」は、彼女の代表曲のひとつと言える。——ここで紹介するのは、同曲のインディーズ時代のヴァージョンだ。
ザラついたビートとブリブリしたベースがラフな雰囲気を作りだし、レゲエというサウンドがもつ独特の泥臭い質感を漂わす。そして、最大限まで感情移入したヴォーカルで、やるせなさたっぷりのメロディを歌い上げるのだ。特に「cause I wanna be a strong woman、あなたにサヨナラをいうわ〜♪」というラインは涙なくして聴けないよ!!(号泣)

OKMusic編集部

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