【阿部真央】『阿部真央弾き語りらい
ぶ2013・夏』2013年8月1日 at SHIBU
YA-AX

撮影:上飯坂一/取材:高良美咲

 弾き語りツアーということで、マイクとギターだけが立つ薄暗いステージ。開演時間ぴったりに本日の主役、阿部真央が登場。アコースティックギターをかき鳴らし始まったのは「デッドライン」。歌い始めの《そう、踏みこんではならないの そう、まだそんな仲ではないの》という、彼女の魅力であるストレートな言葉が初っ端から心に突き刺ってくる。疾走感あふれる「ふりぃ」では大合唱が起こり、会場は拳を突き上げたり、手拍子をしたりと、全員が《後悔はしたくないから》と言わんばかりに楽しんでいる光景とメロディーが融け込み、輝かしく見えた。続く「モンロー」では、可愛らしい歌声と女の子らしいキュートな仕草で、またもや大合唱が起きる。MCではサバサバした姉御らしいトークで観客をいじったりして笑いの渦に巻き込んだかと思いきや、「貴方が好きな私」で空気を一転。ギターのメロディーに乗せて、切ない乙女心を伸びやかに歌い上げる。《上手にやり切るから、愛して》という胸が締め付けられるような歌に、ギターの最後の一音まで聴き入ってしまう。アコースティックだからこそ歌詞がよく聴こえ、そこに込められた想いがダイレクトに入り込んでくるのだ。心の叫びのような素直な歌は共感できる部分が多く、とても身近に感じた。ギター一本を携えひとりでステージの上で堂々と歌い上げる姿は凛々しく、しかし時に嫉妬や哀情のような女の本心を感じさせる。包み隠さない彼女ならではのさまざまな表情が垣間見えた今ツアー。10月からのバンドツアーでは、どのような表情を見せてくれるのだろうか?

セットリスト

  1. デッドライン
  2. じゃあ、何故
  3. ふりぃ
  4. モンロー
  5. コトバ
  6. 貴方が好きな私
  7. 貴方の恋人になりたいのです
  8. boyfriend
  9. 最後の私
  10. morning
  11. for ロンリー
  12. いつの日も
  13. ロンリー
  14. <ENCORE>
  15. どこ行った?(新曲)
  16. <ENCORE2>
  17. 母の唄
阿部真央 プロフィール

アベマオ:1990年1月24日生まれ、大分県出身。06年、高校2年生の時に『YAMAHA TEENS' MUSIC FESTIVAL』の全国大会で奨励賞を受賞。09年1月にアルバム『ふりぃ』でデビュー。感情的なアコギで押し出す、等身大でリアルな歌詞、表現力豊かなヴォーカル、バラエティーに富んだ楽曲、同世代の女性を中心に、幅広い層から注目と共感を集める。14年10月にデビュー5周年を記念して初の日本武道館公演を開催。16年5月、産休明け第一弾シングル「Don’t let me down」で完全復活を果たし、デビュー10周年となる19年1月にはベストアルバム『阿部真央ベスト』を発表し、2度目の日本武道館公演を成功させた。阿部真央 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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