【Gero】『Gero Live Tour 2013 - o
ne -』2013年9月14日 at Shibuya O-
EAST

撮影:松本孝之/取材:清水素子

 ライヴ経験の少ないニコ動ユーザーに、生のライヴの素晴らしさを伝えたい——。メジャーデビューの際、インタビューでそう話していた彼の言葉はハッタリではなかった。7月に発表したデビューシングル「BELOVED×SURVIVAL」、そしてアルバム『one』を引っ提げて、北海道から沖縄まで全国26カ所を回るワンマンツアー中のGero。その16本目となるShibuya O-Eastのステージ上、内臓を揺さぶるへヴィなビートをバックに弾けるハスキーヴォイスは、まさしく彼のルーツにある“熱いロック”そのものだった。幕開けから助走ナシの全速力でブッ放した結果、場内を席捲する熱に、自らも開始2曲で“熱いよ、バカ野郎!”とジャケットを脱ぎ捨てるほど。特別ゲストとして参加した海賊王(Gu)の容赦ない速弾きも、高揚感を煽りまくりでたまらない。
 さらに、マイクを口元から離しても何ら聴き劣りしない凄まじい声量でメタルシャウトを轟かせたかと思いきや、一転、シャッフル曲でオシャレにアプローチ。続き、ボカロ曲やアコースティックコーナーもメニューに取り揃えて、歌い手として鍛え上げてきた引き出しの多さを披露する。後半戦ではいくつもの曲で大合唱を贈るオーディエンスとともに、ある時はタオルを回し、ある時はヘッドバンギングも交えながら激情を露わにするが、それも全ては“ライヴの真髄”を表さんがため。アンコールで客席からリクエストを募り、超久々の曲に挑んでダダスベリしつつも、最後に彼はフロアに向かって切々と語りかけた。
 “ライヴというのは難しくて楽しいものです。ニコニコ動画にアップする音源とは違って、やり直しのきかない一発勝負。それが生の良さなんです。だから、俺ももっと成長しなきゃいけない。悔しい想いもいっぱいしました。それを、この後のツアーに連れてゆきます!”
 飽くなき向上心はステージで勝負する人間の絶対条件。10月26日のファイナル・原宿アストロホールまで、Geroの挑戦はたゆむことなく続いてゆく。

セットリスト

  1. 〜SE OPENING〜
  2. アンチェインゲイザー
  3. 名古屋のデブ
  4. Mob
  5. 硝⼦の少女
  6. いーあるふぁんくらぶ
  7. サリシノハラ
  8. HALO
  9. GO!ポケモントレッタ
  10. you
  11. 地球最後の告⽩を
  12. girlfriends
  13. vivi
  14. モノクローム
  15. BELOVED×SURVIVAL
  16. うどん
  17. 人生リセットボタン
  18. リンネ
  19. 自分的最強論
  20. <ENCORE>
  21. 14 to 1
  22. BRAVE
  23. しゃよう
  24. The Bandits
Gero プロフィール

ゲロ:兵庫県出身。2009年、動画投稿サイトに投稿した歌が話題となり、11年にインディーズでアルバム『Gourmet』、12年にはミニアルバム『Cross』をリリース。精力的なライヴ活動を重ねつつ、アニメやゲームソフトの主題歌を歌うなど多方面で精力的に活動し、13年7月にTVアニメ『BROTHERS CONFLICT』のオープニングテーマ「BELOVED×SURVIVAL」でメジャーデビューを果たす。Gero オフィシャルHP
Gero オフィシャルブログ

OKMusic編集部

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