【Hilcrhyme】『Hilcrhyme in 日本武
道館 ~Junction~』 2014年9月6日
at 日本武道館

撮影:上飯坂一/取材:石田博嗣

 デビュー5周年を迎え、目標としていた日本武道館の大舞台に立ったHilcrhyme。TOC(MC)とDJ KATSU(DJ)のふたりによる「リサイタル」で幕を開けると、のっけから武道館をクラブに変え、コール&レスポンスで会場をひとつする。そして、“この日をどれだけの人たちが楽しみにしてきたか分かっているつもりです。満員御礼ありがとうございます”とTOCが挨拶代わりのMCを入れ、“武道館は生です”と続ける。その言葉が意味していたのは、今宵はバンド編成ということ。以降はバンドメンバーとHilcrhyme Crewである6名のダンサーとともに、体温を感じさせる音像とパフォーマンスでもって、武道館の空間をHilcrhymeの色に染め上げた。また、バンドとのセッションで観る者を魅了したDJ KATSUのソロタイム「SEA BREEZE」、ディープなヒップホップチューンを披露したTOCのソロタイム「BirthDay」をはじめ、ラッパーのBOXERやヒューマンビートボクサーのHIKAKIN、SUNSQRITTの2人をフィーチャーした楽曲などスペシャルなメニューも用意。もちろん、メジャーデビュー曲の「純也と真菜実」や意思表明的な「NOISE」、大ヒットナンバー「春夏秋冬」も披露され、全30曲、約3時間半に及ぶライヴが繰り広げられた。

 デビューから5年の軌跡だけでなく、絶対にブレない自分たちの核、ルーツ、スピリッツからファンとの絆まで、その全てが30曲という曲数であり、3時間半という時間に詰まっていたと言える。しかし、“俺たちが目標としていた1日。でも、明日になれば過去になる”と語り、常に未来を見つめている姿勢も示した彼ら。それはネクスト・ステージのスタートが切られたことも意味している。

セットリスト

  1. リサイタル
  2. ルーズリーフ
  3. パーソナルCOLOR
  4. ジグソーパズル
  5. ツボミ
  6. FLOWER BLOOM
  7. No.109
  8. 押韻見聞録
  9. イバラの道 feat. BOXER
  10. 純也と真菜実
  11. Changes
  12. My Place
  13. 友よ
  14. Your Smile
  15. SEA BREEZE –Instrumental- (DJ KATSUソロ)
  16. BirthDay (TOCソロ)
  17. Lost love song
  18. Summer Up feat. HIKAKIN
  19. 射程圏内 feat. SUNSQRITT
  20. RIDERS HIGH
  21. NOISE
  22. トラヴェルマシン
  23. 大丈夫
  24. no one
  25. 鼓動
  26. <ENCORE>
  27. MESSAGE BOX
  28. 春夏秋冬
  29. エール
Hilcrhyme プロフィール

ヒルクライム:ラップユニットとして2006年に始動。09年7月15日にシングル「純也と真菜実」でメジャーデビュー。2ndシングル「春夏秋冬」が大ヒットし、日本レコード大賞、有線大賞など各新人賞を受賞。ヒップホップというフォーマットがありながらも、その枠に収まらない音楽性で幅広い支持を集めてきた。また、叩き上げのスキルあるステージングにより動員を増やし続け、14年には初の武道館公演を完売。「大丈夫」「ルーズリーフ」「涙の種、幸せの花」「事実愛 feat. 仲宗根泉 (HY)」などヒットを飛ばし続け、24年7月15日にメジャーデビュー15周年を迎える。ライミングやストーリーテリングなど、ラッパーとしての豊かな表現力をベースに、ラップというヴォーカル形式だからこそ可能な表現を追求。ラップならではの語感の心地良さをポップミュージックのコンテクストの中で巧みに生かす手腕がHilcrhymeの真骨頂である。耳馴染みのいいメロディーと聴き取りやすい歌詞の中に高度な仕掛けを巧みに忍ばせながら、多くの人が共感できるメッセージを等身大の言葉で聴かせる。その音楽性は、2018年にラッパーのTOCのソロプロジェクトとなってからも、決して変わることなく人々を魅了している。Hilcrhyme オフィシャルHP

OKMusic編集部

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