【back number】『アーバンライブツ
アー2015追加公演』2015年6月7日 at
幕張メッセイベントホール

撮影:佐藤祐介、杉田真/取材:山口智男

 “ライヴハウス幕張メッセイベントホールにようこそ!”。中盤で清水依与吏(Vo&Gu)が大観衆に向かって、大声で言ったこのひと言が今日のライヴを象徴していたと思う。3月、4月と全国のライヴハウスを回ったツアー。その追加公演がアリーナ公演2デイズになったのは、ライヴを観たいという願いが叶わなかったファンが思っていた以上に多かったからだが、例えライヴハウスが1万人規模のアリーナになっても、この日back numberが印象付けたものは何も変わらなかった。それは、特別じゃない普通の人たちの物語をどこか懐かしいメロディーとともに紡ぎ出す昔気質のロックバンドの生々しい姿。エグさで勝負しているようなバンドが活躍している昨今、飾らない歌を伝えることを一番に考えている彼らのようなバンドがこんなにもたくさんの若いファンから支持されているなんて、何かいいじゃないか。軽妙なトークを交えながら、最新シングル「SISTER」をはじめ、2時間半に渡って披露した新旧の全22曲。前半、「青い春」といったアップテンポの曲を畳み掛け一気に盛り上げると、後半はバラードの「ヒロイン」他、じっくり聴かせる曲を多めに演奏。アンコールでは“大事な曲を持ってきました”と今回のツアーではやっていなかった「花束」も披露した。今回のツアーを通して、“自分たちが目指すのは動員数ではなく、目の前にいる人がしんどい時、寄り添えるような曲を作ることだと改めて思った”と最後に語った彼らは、これからも誠実な歌を届けてくれるに違いない。

セットリスト

  1. MOTTO
  2. bird's sorrow
  3. 青い春
  4. アップルパイ
  5. そのドレスちょっと待った
  6. SISTER
  7. チェックのワンピース
  8. 春を歌にして
  9. エンディング
  10. 重なり
  11. アーバンライフ
  12. 003
  13. 電車の窓から
  14. 世田谷ラブストーリー
  15. stay with me
  16. ヒロイン
  17. あとのうた
  18. 海岸通り
  19. スーパースターになったら
  20. <ENCORE>
  21. 花束
  22. 泡と羊
  23. 高嶺の花子さん
back number プロフィール

バックナンバー:2004年、群馬にて清水依与吏を中心に結成。幾度かのメンバーチェンジを経て、07年に現在のメンバーとなる。09年2月にリリースした1stミニアルバム『逃した魚』が好評を得て、その名が全国に広く知られるようになり、翌年6月に発表した1stフルアルバム『あとのまつり』で他とは一線を画す切なすぎる歌詞と美しすぎるメロディーでその地位を確立。そして、11年4月にシングル「はなびら」でメジャーデビューを果たすとさらに多くの注目を集め、13年9月7日には日本武道館での単独公演を成功させた。back number オフィシャルHP

OKMusic編集部

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