【VAMPS】『VAMPS LIVE 2015-2016 J
OINT 666』2015年11月12日 at Zepp
Tokyo

撮影:田中和子/取材:桂泉晴名

 VAMPS恒例の籠城型ライヴハウス公演。今回のツアーは国内外のゲストを呼んだジョイントライヴとなった。初日公演はVAMPS主宰の『HALLOWEEN PARTY 2015』に参加したMY FIRST STORYが登場。“はじめようか! Zepp Tokyo!”とHiro(Vo)が叫び、自分自身の闇と向き合う「ALONE」で始まる。自分を変えずに生きる決意を歌った「Black Rail」や、嘘だらけの世界に惑わされないという「虚言NEUROSE」で勢いよくたたみかける。生きることの痛みや悩みに正面から立ち向かっていく歌、息付く暇もなくオーディエンスの感情を掻きむしっていくパフォーマンスで、会場を巻き込んでいく。HiroはMY FIRST STORY を初めて観る人にも入りやすいように“やり方なんて、なんでもいいんです。一緒に楽しんでくれますか?”と呼びかけた。

 そして、ラスト曲「不可逆リプレイス」の途中で、VAMPSとの出会いがZeppでのライヴだったことを語る。“その時は今のみんなと同じ、ひとりのお客さんとして来ていました。いつの日か、必ず一緒に演奏したいと心から願っていました。そして、やっと今日、このステージを迎えることができました。本当にみんなのおかげだと思っています”。Hiroは最後ステージに残り、マイクを使わず、“ありがとうございました”と叫ぶ。

 VAMPSのステージは、重厚な「JESUS CHRIST」でスタートした。ピアノの美しい旋律で始まるバラード「VAMPIRE'S LOVE」とK.A.Z(Gu)のギターで始まりダークな世界に引きずり込む「VAMPIRE DEPRESSION」を続けて演奏。VAMPSの持つ静と動の対照的な美しさを見せてくれた。HYDE(Vo)はMY FIRST STORYの若さあふれるエネルギッシュなステージに対し、“しかし、この落差というか…僕たちにはないものが、彼らにはあったよね。帰りたい(笑)”とユーモアを交えて称える。

 “血が足んねー!”と煽る「BLOODSUCKERS」では、オーディエンスをどんどん高ぶらせていき、彼らの吸引力の強さを改めて感じさせた。今回のツアーについて“これが来年まで続くんですよ。また今年も同じメンバーでやらせてもらおうと思います”。さらっと語るが、籠城型のロングツアーを何年も続けている彼らのパワーには、本当に圧倒されるばかりだ。

 “ここで俺のかわいこちゃん、呼んでいいかな”。ラスト曲「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」では再びHiroが登場。演奏中、HYDEはHiroをステージの最前線に行くよう促す。そして、Hiroの肩をしっかり抱き寄せながら、オーディエンスたちの姿を見つめる。その姿は、言葉では表せない大切なものを伝えているように見えた。アーティスト同士、ステージに立てば同じ立場だが、キャリアの先輩から後輩へ伝えていくものは確実にあるのだと思う。それぞれのバンドらしさはそのまま出して、さらにお互いに対して敬意を払ってパフォーマンスしていることがよく分かるステージだった。

セットリスト

  1. 【MY FIRST STORY】
  2. 1.ALONE
  3. 2.The Story Is My Life 
  4. 3.Black Rail 
  5. 4.monologue
  6. 5.虚言NEUROSE 
  7. 6.モノクロエフェクター 
  8. 7.Second Limit 
  9. 8.不可逆リプレイス
  10. 【VAMPS】
  11. 1.JESUS CHRIST 
  12. 2.LIPS 
  13. 3.MADE IN HEAVEN 
  14. 4.SWEET VANILLA 
  15. 5.GHOST 
  16. 6.VAMPIRE'S LOVE 
  17. 7.VAMPIRE DEPRESSION 
  18. 8.ZERO 
  19. 9.AHEAD 
  20. 10.LOVE ADDICT 
  21. 11.BLOODSUCKERS 
  22. 12.MIDNIGHT CELEBRATION 
  23. 13.REVOLUTION Ⅱ 
  24. 14.DEVIL SIDE 
  25. 15.SEX BLOOD ROCK N’ ROLL
VAMPS プロフィール

ヴァンプス:2008年にHYDE(L'Arc〜en〜Ciel)とK.A.Z(Oblivion Dust)により結成されたロックユニット。全国のZeppを中心に連続公演を繰り広げる“籠城型ツアー”をはじめ、毎秋恒例のVAMPS主宰『HALLOWEEN PARTY』など、多彩なスタイルのライヴを展開。13年にレーベルをユニバーサルミュージックに移籍。海外レーベルSpinefarmと契約し、世界で2枚のアルバムをリリース。アジアを含む世界13カ国でのツアーを行ない、海外活動に関してはモトリー・クルーの事務所、10th STREET ENTERTAINMENTと契約。VAMPS オフィシャルHP
VAMPROSE

OKMusic編集部

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