取材土屋京輔

とにかくシンプル・イズ・ベストでノリ
は良く

前作『DYING MUSIC』は約8年ぶりでしたが、今回は1年半のタームで新作の発表となりました。やはりモチベーションが高まっていた証なんでしょうね。

そうですね。前作に伴う渋谷クアトロでのワンマンもいい手応えがあったので、早い時期にやらないとなぁと思ってて。その後に僕は布袋寅泰さんのツアーに参加したんだけど、その頃から手探りながらも下絵程度は考え始めてたんですね。ただ、TAKUYAって何だろうなって振り返ってみたりもしてね。もちろんギタリストだけど、どちらかと言えば、先に世間的に評価され始めたのは作家としての自分だったかなって。特に歌詞なんだけど…。JUDY AND MARY解散後は2年ぐらいロンドンに住んでて、その流れで前作は英詞が多かったんですよね。

ところが今回は日本語で綴られていますよね。

日本に戻って3年ぐらい経って、日本のテレビもよく見るようになったし、そんな中、日本語で世の中にメッセージを叫んでみなきゃダメだなって。ROBO+Sを続ける限りは、シーンに向かって行きたいと思ったんですよ。ただ、僕はインテリジェンスがありつつちょっとひねくれた謎解きみたいな歌詞が好きなんですけど、今回はもっとシンプルにいろいろ削ぎ落として伝えたいなーと思って。とにかくシンプル・イズ・ベストでノリは良く、音楽的にもなるべくダビングのトラック数は少なく…そんなテーマにだんだん落ち着いていったんですね。例えば、去年9月の自分のバースデイライヴの時に『初恋』(猿岩石に提供した1988年発表の楽曲で今回セルフカバーを収録)もやったんだけど、オリジナルはコード進行も細かかったりするんですよ。それが時代の流れでもあったし、やりたい年頃でもあったんだけど、もっとシンプルにした方が年代的にも合うなぁと思って、今回はそういうアレンジになってるんですね。

今回はアルバムタイトルを、デビュー作の続編を思わせる“GUITAR DE POP 2”する話もあったとか?

それは大袈裟なんだけど、ジャケットデザインの話になった時に何も思い付かなくて、歌詞も日本語だし“GUITAR DE POP 2”でもいいなぁぐらいのことを思ったまででね。でも、やっぱり違った。その後に『ローリングサンディ ローリングサム』の歌詞ができて、表題曲と言えるものはこれだなと。ただアルバムタイトルも日本語にしたかったから、最終的に“転がれサンディもサムも”に。それと“転がる”ではなく“転がれ”の方が変な感じもしていいなって(笑)

ははは(笑)。1stアルバムを作った頃に近い気持ちもやはりあったわけですね。また、歌唱そのものの印象も変わってきたように感じます。

多少は歌唱力も良くなってないと困るけど、確かにここに来て普通に歌えるようにはなってきてますね。だからこそ日本語で歌ってみようと思ったのもある。実際に20代には出なかった音域まで声が出るようになってるし。最近は“どうなのかな?”って迷いじゃなくて、自分の歌に何かひとつ見えるものがありますね。

ええ。だから先行配信に「ZERO」を選んだのも分かるし、それは歌の重要性にもつながるのかなと。

うん、JUDY AND MARYの頃も“愛をもっと!自由をもっと!”とかいうものをカッコ良いと感じて作ってたけど、『ZERO』もそうなんですよ。“たった十数秒の僕のメロディを真面目に聴いてくれよ”って一節。ここは“グッとくるだろ?”と思って歌ってるし。『ローリングサンディ ローリングサム』なら“置いてっちゃえ”ってところが、自分と年齢の近いアラフォー世代の人たちはもちろん、今の成熟しすぎた社会にも響くかなと。だから、昔からあるのに今までアルバムに入れてなかった『ジェット気流』もこの作品には合うなと。こういう曲と一緒にいることで、タイムラグ感や変わってない部分も何となく見えてくるんじゃないかと思うんです。

すでにライヴも各地で決まっていますが、ツアータイトルが“Rolling Thunder EMI TOUR 2009”。

全部転がる系にしようと(笑)。“EMI”はライヴ中、偶然に名前を聞いた子がエミちゃんで、それが理由みたいに言われてるんですけど、ホントはもうひとつ僕的には本命の理由があって、JUDY AND MARY時代の『カメレオンルミィ』のアイデアのきっかけでもある、別のエミちゃんって友達がいて。ずっと子育てで家にこもってたんだけど、最近ひと段落して時々は飲みに行き始めてるみたいな連絡をもらったんですよ。それで、また打ち上げとかで椅子から転がるくらい飲みたいねっていう個人的なメッセージも込めて!(笑) で、文字として書いてみたら“EMI”だと。アルバムはコロムビアから出るのに、これはいいと(笑)

ははは…って、良くないじゃないですか(笑)。

いや(笑)、一度お会いしたコロムビアの社長が、なぜか別会社のローリング・ストーンズ(所属レコード会社がユニバーサル)のグッズを身に付けてたんですよ。まあ天下のストーンズなんで言い訳にはならないですけど、偶然にも今回のアルバムタイトルも“転がれ~”で、PV撮った曲も“ローリング~”(笑)。ツアータイトルの駄洒落は置いておいて、今回は久々にツアー!!らしい熟成の期待できるスケジュールだし、楽しみです。それと目玉ってわけじゃないけど、今回はギターソロをやろうと思っててね。どの程度できるか分からないけど、絶賛練習中です(笑)
ROBO+S プロフィール

JUDY AND MARYのギタリスト/ソングライターとして活躍する、TAKUYAのソロ・ユニット。97年の1stシングル「コイビト」以降、00年1月までにアルバム2枚とシングル8枚を発表している。UK/USギター・ロック的なメロディ志向を反映したサウンドは、ほんのり切なく儚げである。また反面、ライヴでの熱気をそのままパッケージしたようなハイ・ボルテージR&Rナンバーも共存しているところが面白い。
ROBOTSにおいては、ギタリストとしてのみならず、ヴォーカリストひいてはソロ・アーティストTAKUYAとしての個性を前面にアピールしていると言えよう。また、99年の2ndアルバム『クラウドコレクター』では自らプロデュースを担当、また黒夢(活動休止中)の人時、ブランキー・ジェット・シティの中村達也とコラボレーションを試みるなど、意欲的な姿勢をみせている。ROBO+S オフィシャルサイト

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