【夜の本気ダンス】『夜の本気ダンス
のワンマン「G-A-SHOW!」』2016年1
月11日 at 渋谷CLUB QUATTRO

撮影:石崎祥子/取材:田山雄士

 “G-A-SHOW!”(賀正)のハッピー感もさることながら、夜の本気ダンス初の東京ワンマンとあって、開演前にもうオーディエンスがすし詰めとなった渋谷CLUB QUATTRO。異様な熱狂ぶりに負けじとメンバーも気合十分で、登場するや否や鈴鹿秋斗(Dr)が絶叫してフロアーを煽る。そして、ライヴの狼煙を上げた「WHERE?」。印象的だったのは爆発力ではなく、町田建人(Gu)、マイケル(Ba)、鈴鹿のコーラスに磨きがかかっていたことで、そんな成長度合いに見とれるうち、町田のギターソロが鮮やかに決まり、米田貴紀(Vo&Gu)ものっけからコール&レスポンスを求め出す。さらに間髪入れず「B!tch」で会場を揺らしまくって、「Fun Fun Fun」までを駆け抜ける怒涛の10分間は、次の景色を目指すバンドの覚悟がうかがえて非常に頼もしかった。

 最初のMCはもちろん鈴鹿。“今日は新成人の方も来てるんですよね!? おめでとうございます! 成人式が終わってここにいるっていう人はおそらく、地元のヤンチャ組が二次会とか言うてはしゃいでんのがめっちゃ嫌だったんやろ?”とハイテンションで笑いを誘うと、“成人になったばかりみたいなフレッシュな気持ちで、みなさん踊ってくれますか?”という米田の言葉で「By My Side」へ。MVの世界観そのままにビデオカメラを持った着ぐるみ隊が乱入するなど、ステージはより一層過熱していく。また、この日は珍しくマイケルがMCを務める場面も。東京初ワンマンの話題、成人式の思い出と大いに語る彼にも、意識の変化が感じられて嬉しい。

 中盤では、待望の新曲「Oh Yeah」も披露。キャッチーなタイトル、シンプルながらクセになるリフ、軽快な4つ打ちが映えるこのノリやすさ、それでいてフックソングっぽくないのが、実に夜ダンらしい。一方で「Dookie Man」や「Candy tune」といったレア曲のリアクションもよく、ファンからはたびたび歓喜の声が。“ワンマンは人生でまだ3回目なんですけど、僕らだけを観に来て楽しんでくれるっていうのは本望です。ありがとうございます!”と鈴鹿が改めて感謝を伝え、米田も“面白いですね、人生は”と笑顔を見せた。

 後半になると、俄然ノリノリで攻める4人。「Gavlillo」や「Only Nineteen」で米田がギターを降ろしてハンドマイクで歌い出せば、いつの間にか3ピースのアンサンブルにするりと切り換わっている。そんなスマートさも夜ダンの魅力だと思う。クライマックスはギアMAXで、得意のfxxk×killコンボ=「fuckin' so tired」×「戦争」! そして、アンコールではもうひとつゴキゲンな新曲「Feel so good」をプレゼントし、クアトロを踊り狂わせた彼ら。2016年、目覚ましい飛躍を遂げることは間違いない。

セットリスト

  1. WHERE?
  2. B!tch
  3. Fun Fun Fun
  4. By My Side
  5. Too young
  6. Dookie Man
  7. Oh Yeah
  8. LOVE CONNECTION
  9. Show down
  10. Japanese Style
  11. Candy tune
  12. You & I
  13. Gavlillo
  14. Only Nineteen
  15. You gotta move
  16. fuckin' so tired
  17. 戦争
  18. <ENCORE>
  19. Feel so good
  20. Only Seventeen
夜の本気ダンス プロフィール

ヨルノホンキダンス:2008年に結成された、京都出身の4人組ダンスロックバンド。踊れて泣ける100パーセントのダンスロックとライヴパフォーマンスを武器に着実に支持を獲得し、全国のイベントやフェスに出演を果たす。満を持して、16年3月9日にアルバム『DANCEABLE』でGetting Better Recordsよりメジャーデビュー。同年9月をもってギターの町田建人が脱退し、10月に西田一紀が加入。夜の本気ダンス オフィシャルHP

OKMusic編集部

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