取材:高橋美穂

溜息も、次に深く吸い込めば深呼吸にな

メジャーデビューは目指してたことではあったのですか?

渋谷
何が何でもメジャーデビューって目指していたわけではなくて、漠然と行く先にはあるだろうってくらいでしたね。当然、メジャーに行く覚悟もあるけど、妙な力みとかはなくて。さらに多くの人に聴いてもらえる場所に移ったっていう感覚です。

「深呼吸」はデビューに伴う決意も表れているように感じる楽曲ですけど、制作の際に意識していました?

柳沢
そういう思いもありましたけど、そもそも書こうとしていた内容が、まさにメジャー第一弾にぴったりだったんですよね。

2月まで、昨年リリースしたアルバム『心景』のツアーを行なってましたけど、この曲と詞はその間に書いたのですか?

柳沢
そうですね。40本も回ってたので、今までよりも細かいところを突っ込み合うようになって、今まで流してた部分も改めて話し合って、お互いのベクトルが近づいていった感じですね。
藤原
今までは言い合うことを敬遠してたところがあったと思うんですよ。崩れるのが怖くて、お互いが距離感を保ってたっていうか。けど、僕らはもともと友達だし、崩れないんじゃないかって。じゃあ、思うことは言ってかなきゃってなって。

“深呼吸”というキーワードも印象的ですよね。

柳沢
自分がよく分からなくなったり、“これでいいのかな?”って考えてるような瞬間も僕らは呼吸をしているわけで、“呼吸をしている=生きている証”になりますよね。そう思った時に、溜息を吐いても次に深く吸い込めば深呼吸になるなって気付いて。何かがあったからこそ生まれる何かってあるじゃないですか。別れがあるから出会いがあるとか、そういうのを表してるのが呼吸だと思うんですよね。生きることはその繰り返しというか。また、自分がここにいるっていうことは、ちゃんと歩いてきた過去があるわけで、そういうことを確かめた時に、自分が目指すものが明確になると思ったんですよ。

今に相応しい考え方ですね。そのSUPER BEAVERらしい興味深い視点は、2曲目の「満員電車」にも表れてますね。

柳沢
“溢れそうになる涙の 意味は一つじゃない”って歌詞もありますけど、大事なものがあると、喜びだけじゃなく、失う不安感もあると思うんですよね。そうやって、大事なものの意味がひとつだけじゃないってふと思って、歌詞を書き上げたんですよ。だからこそ、存在の大切さが身に染みる気もしますし。

そして、3曲目の「境界線」は、作曲がバンド名義ですね。

上杉
ツアー中にジャムって作ったんです。最近こういう曲の作り方が増えてて。前は遠慮してた部分があったけど、バンドなんだからみんなでやっていきましょうって話をしてから、お互いの意見を聞くようになって、選択肢が増えたんですよね。

4曲目には、インディーズ時代からやり続けてきた「道標」が再び収録されていますが、なぜ再収録しようと?

渋谷
インディーズ時代から、俺らのやってることの根本は変わってないんですよ。「道標」はスタートを表した曲だし、それと「深呼吸」はリンクするところがあるんですね。だから、4曲目にこの曲を入れようって。それによって、全体のイメージがぐっと締まりましたね。

では、最後に改めて、これからの目標を教えてください!

柳沢
ZEPPでワンマンを回れるくらいには、すぐなりたいですね。ライヴは人数ではないとは思いますけど、やれるなら。
上杉
あとは、腹割って話せるようになったので、その可能性を突き詰めたいですね。頭の中で描いてる可能性に早く到達したい。それができれば自然とZEPPに立ってるんじゃないかな。
SUPER BEAVER プロフィール

スーパービーバー:2005年に結成。07年に初の全国流通となる1stミニアルバム『日常』を発表後、積極的なライヴ活動を展開し、09年にシングル「深呼吸」でメジャーデビュー。その後、メジャーを離れ自主レーベル発足や、現在のレーベルでインディーズバンドとして活動。18年4月30日に開催した初の日本武道館単独公演はソールドアウトと大成功を収め、6月27日にフルアルバム『歓声前夜』をリリース。カンテレ・フジテレビ系ドラマ『僕らは奇跡でできている』高橋一生主演の連続ドラマ主題歌に書き下ろした新曲「予感」を11月21日にリリースする。SUPER BEAVER オフィシャルHP

OKMusic編集部

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