【GIRL NEXT DOOR】
取材:藤井美保
オリコン1位の次はトリプルA面シングル
!
GIRL NEXT DOORさんは、昨年9月に彗星のごとくデビューし、わずか3カ月ほどで紅白出場まで果たされたわけですけど、意外にもチャート1位を獲得したのは、この春からのドラマ『アタシんちの男子』の主題歌「Infinity」が初めてなんですね。
千紗
はい。念願の1位でした。一瞬でも日本一になれたというのは、本当にうれしかったですね。ファンの方たち、スタッフさんに、心から感謝してます。
井上
ランキングが出た日、スタッフがサプライズでケーキを用意してくれたんですよ。
鈴木
“2位だったら、それどうしたの?”ってツッコんだんですけどね(笑)。
井上
1位を獲得したことで、また気が引き締まりました。
そんな好状況下での6thシングルは、なんとトリプルA面。まず「Be you wings」は、人気ゲーム『テイルズオブバーサス』のテーマソングですね。
鈴木
僕自身、以前も『テイルズ~』の音楽を担当させていただいたことがあったので、どういうところに使われるのかも分かった上で曲をイメージすることができましたね。というところで、クールなマイナー系の楽曲になったんですよ。おぼろげにあったデモからセレクトして、煮詰めていきました。
では、歌詞はどんなふうに書かれましたか?
千紗
もともと仮で書いていたものが、“ひとりじゃ生きていけない。仲間がいて強くなれる”というゲームのイメージと偶然にも一致したので、それをベースにブラッシュアップしていきました。ひとりじゃできないことも、信じられる仲間と一緒ならどんどん実現できるということを、私は実際にGIRL NEXT DOORで体験できているので、実感を持って書くことができました。
井上
“ツラいこともあるけど、一緒に進もうぜ!”というテーマが、マイナー系のメロディーで力強くメッセージできたんじゃないかと思います。
このミュージックビデオがまたすごく凝った作りだとか?
鈴木
日本に数台しかないというモーション・コントロール・カメラを使った、いわゆる『マトリックス』みたいな映像なんです。我々3人は、ポーズをとったまま静止するというのが仕事(笑)。面白かったけど、大変でした。
井上
男ふたりは、ワルそうなポリスの役でした(笑)。
千紗
ドレスを着た泥棒役の私の腕を、ふたりが左右から引っ張るシーンは特に大変でしたね。3人の力加減が違うので揺れて何度もNGになってしまったんですけど、3人一緒に演じてるという一体感が、なんかうれしかったです。
「FRIENDSHIP」は昨年のデビュー前に『a-nation』で披露された楽曲ですが、待ちに待ったリリースですね。
鈴木
“いつ出るの?”と、たくさんの問い合わせをいただいていたので、ようやく形にできてホッとしてます。
千紗
GIRL NEXT DOORが立ち上がった、ほんとに初期の頃からあった楽曲なので、すごく思い入れがあるんです。
仲間と花火をしてはしゃぐ様子がまさに青春ですね。
千紗
大阪でダンサー修業をしてた頃の仲間との夏の思い出を、日記のように綴った歌詞なんです。“ダンサーになりたい!”と言いながら、ひとりずつ花火を持って叫ぶ、みたいな(笑)。ほんとにドラマみたいな青春の風景でした。一緒に頑張ってた当時の仲間は永遠だなと、今またつくづく思うんです。叱られたり、励まされたりがあったからこそ、今がある。そういう絆を、今度は聴いてくれる人たちとも築いていけたらいいなと思ってます。
井上
僕ら3人のフレンドシップが育った今、この楽曲というのが、とても意味のあることだなと思います。
ようやくリリースといえば、3月からNHK Jリーグ中継のテーマソングになっていた「Wait for you」もそうですね。ゆったりとしたテンポが気持ちいい楽曲でした。
井上
これも1年ほど前からデモとしてあった曲です。疾走感のある2曲の後だけに、どっしりとしたミディアムテンポがより一層気持ち良く感じると思います。
ギターサウンドが伸びやかですよね。
鈴木
ああ、分かります。最初の2曲はデジタルっぽくて、これはアナログの太い音という印象ですよね。
井上
マーシャルアンプから直で録るというやり方自体は、毎回変わってないんですけどね。
鈴木
楽曲に合うミックスをしているので、曲ごとにサウンドの印象は変わってきますし、この曲ではいわゆるギターソロらしいソロも入ってるし。
井上
そうだね。あのソロは気に入ってます(笑)。デモのソロがよくできてたので、それを超えるのが大変だったんですが、勢いとパッションを込めて弾きました。
そして、3曲の中で一番切ない歌でもあるという。
千紗
主人公の女の子と彼の関係は、友達以上恋人未満。本当に振り向いてくれるまで待ってるという一途な気持ちを、延々と書き綴ってみました。
「情熱の代償」のリミックスもお薦めでは?
鈴木
もちろんです。なんとシステムFのフェリー・コーステンがやってくれてます。トランス好きにはたまらない仕上がりです。この新作を引っ提げて、今年は『a-nation』全会場全公演を回りますので、ぜひ楽しみにしててください。