【I Don't Like Mondays. 】『TOKYO
2016』2016年3月12日 at 渋谷CLUB
QUATTRO

撮影:t.hosoda/取材:竹内美保

 結論(あくまで個人的なものだけれど)から書いてしまうと、遊び心を発揮した部分も含め、メンバー4人の心意気と音楽に対する姿勢が丁寧に、真っ直ぐ“伝わる”ライヴだった。エンターテインメント性に磨きをかけながらショーアップを常に意識しているのはIDLMs.のライヴのひとつの大きな要なのだが、この日の2ndワンマンではショーアップすることが演出における装飾的なものにとどまらず、バンドの、ミュージシャンの表現として昇華されていることに進(深)化を感じさせられた。

 端正かつタフなハーモニーをアカペラで披露し、その一瞬で強い求心力がフロアーを包み込んだオープニングからすでにこれまでとは何かが違う予感はあった。そして、それは2曲目の「Don't Stop Your Music」で、ほぼ確信へと変わる。タキシードに身を包んだ伊達男たちはカッコ良く、しかしあくまでさり気なく極上のパーティーへとオーディエンスを導いていったのだった。肩の力が抜けた分、心が身軽になったのだろうか。そう、だからこそ「SING」に始まる中盤のアコースティックセットから悠(Vo)の弾き語りの流れも、ショーアップはシンプルなかたちでも十二分にできるという実証になっていたのだ。

 より強靭になったバンドサウンドが炸裂し、フロアーごと揺らした後半戦は、声で、音で酔わせながら心躍らせ、身体踊らせていく、高揚感あふれる時空間に。とりわけ「Golden Life」から「We Are Young」のスケール感に満ちたミュージックスケープは、彼ら自身のスケールアップを見事に物語っていたと思う。そして気付くのだ、ホールクラスの照明や映像のセット(モニター10台!)が組まれていたのは、今現在のIDLMs.のポテンシャルに合わせたものだった、ということに。

セットリスト

  1. MEMORIES
  2. Don't Stop Your Music
  3. STAR DRIVE
  4. FIRE
  5. BADMAN
  6. Sorry
  7. SING
  8. Happy (Pharrell Williamsカバー)
  9. LOVE YOURSELF
  10. Love Yourself (Justin Bieberカバー)
  11. TOKYO BROTHERS
  12. PERFECT NIGHT
  13. FINAL DESTINATION
  14. FEELING
  15. Golden Life
  16. We Are Young
  17. <ENCORE>
  18. SUPER SPECIAL
  19. Girlfriend
I Don't Like Mondays. プロフィール

アイ・ドント・ライク・マンデイズ:2012年、表参道で結成。通称“IDLMs.”(アイドラ)。14年にミニアルバム『PLAY』でデビュー。とことんポップでキャッチーなメロディーをベースに、ロック、EDM・ファンク・ディスコミュージック、80’sをミックスさせたIDLMs.の音楽を生み出し、「Super Special」は桑田佳祐の『2015年 邦楽ベストシングル20』に選ばれるなど、そのセンスと実力の評価は高い。19年8月に約3年振り4枚目のフルアルバム『FUTURE』をリリース。I Don't Like Mondays. オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着