伊達孝時は、物事をまっすぐに捉える。その素直さゆえに壁にぶちあたり、憤りを感じ、そのどうにもならない想いが歌に込められている。そんな人間性から生まれた本作について話を訊いた。
取材:ジャガー

前作のミニアルバム同様、聴いてスカッとする曲でした。

それがいいですね、俺は何も人に与えられないですから。小さいことに腹を立ててるヤツの歌なんで、“何かを伝えたい”とかないんですよ。人に何かを伝えられる人間になれた時には歌うんでしょうけど、簡単に歌いたくない。もともと苦手なんですよ、“頑張れ!”や“お前はひとりじゃない”っていう熱血漢あふれるものが。押し付けるのではなく、日々の疲れを一瞬でもいいから吹き飛ばすような、そんな曲として聴いてもらえたら一番いい。

「青春なんて」は、まさにその考えが表れていますね。

内容が内容なだけに、この曲はアルバムに入るんだろうなって思ってたんですけど、なぜかシングルになっちゃいましたね。まさかシングルになるとは想像してなかったので、みんなが間違って曲を覚えて言ってるんじゃないかって何回も確認したぐらい(笑)。青春といえば、卒業とか桜、部活で汗を流すとか綺麗なイメージばかりじゃないですか。俺は嫌な人間なので、そういうイメージ先行に腹が立って。逆に、ドラマとかで観る臭いモノを真に受けて傷付くことが多いと思うので、多感な中学生たちぐらいは。“青春はろくなもんじゃないぞ”っていう経験者のメッセージでもありますね。まぁ、いかに俺がダメな青春時代を過ごしてきたのかが分かる1曲です。

しかし、“青春なんてあの子の手を握るためにあったんだろう”という締め括りは素敵じゃないですか。

これしか青春時代に求めるものがなかった…それが全てだったんだなと。要は、男の青春は女の子ありきってことです。

それだけ相手を大切にしている一途な想いかと思ったのですが、ちょっと違ったみたいです(笑)。それでも、恋愛すると女性は美しくなるとも言いますし、性別問わずにそういうエネルギーがもたらす活力ってものすごいですよね。

何で頑張っていられるかって言ったら、“モテたい”しかないですからね。俺は今でもそうです(笑)。例えば、頑張ったことで面白さを見つけて仕事が楽しくなるとかあると思うんですけど、それはあくまで結果であって、物事の始まりって大概がモテたいからなんですよ。だって、女の子いなくなったらギター売っちゃいますよ。

そこまで!?(笑) でも、楽曲を聴いてるとギターへの愛情がひしひしと伝わってきましたよ。インストの楽曲としても成立するぐらい聴きどころが多かったですし。

やっぱり音楽をやっているので、音で勝負できないとダメじゃないですか。だけど、どうしても歌詞の内容が強いので、歌詞と曲のマッチっていうのはあまり考えなかったですね。アンサンブルを重ねたところで、どちらにとってもいいことはないかなと。歌詞がなくてもブルースロックとして成り立つものを追求したかった。ダメさを歌ってるんだけど、サウンド的にはかなりカッコ良く。大尊敬するギタリストの是永巧一さんのエレキが炸裂してるんで、是永さんファンにもぜひ聴いてもらいたいですね。

ちなみに、今作から名前の“コウジ”を改名されてますよね。これはどうして?

晃二の“二”が嫌いだったんですよ。“なんで俺が2番なんだよ”って。こういう世界で2番は嫌だし。で、時間がある時にたまたまやった占いで“字画が悪い”と言われたんで、そこから字画の本を見ている間にハマっちゃって。今までツイてないこともいつかあった自分を変えるために改名しました。“タカトキ”と呼ばれそうで心配ですが(笑)
伊達孝時 プロフィール

ダテコウジ:綺麗事や理想にとらわれることなく、自分が感じてきたことをぶちまけた歌詞と自慢のギターで骨太サウンドを響かせるネオフォークシンガー。2009年、ミニアルバム『こんな時代だから』でメジャーデビュー。前作シングル「青春なんて」より、“伊達晃二”から“伊達孝時”に改名。心機一転、ミュージシャンとしてよりカッコ良いサウンドを追求していく。オフィシャルHP

OKMusic編集部

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