【S.R.S】一生、こんな熱い男でいた
いなと思います
ビートルズ、ツェッペリン、クラプトンなど古き良き王道ロックを愛し、若さと勢いで新しい音楽を作り出す注目の4人組。ついに1stアルバムが完成!
取材:宮本英夫
1stアルバムが完成した今の気持ちは?
畑中
本当にうれしいです。僕たちが今までバンド活動をしてきた集大成ですから、できるだけ多くの人に聴いてもらいたいなと思います。一番最初に作った曲から、ついこの間できた曲まで、バンドの歴史そのものなのかなって。
上松
僕はベースを初めて触った時から、やっとここまで来れたなという気持ちで、思い返してみると感慨深いものがあります。今まで支えてくれた人たちを思い出すようなアルバムになったので、S.R.Sとしてここまでやって来れて良かったなと思うし、これで満足じゃなくて、もっと上に行きたいなと思えるアルバムになりました。
アルバム全体のイメージやコンセプトというと?
山口
明らかなテーマとかはなくて、でも心の中では、今の俺たちにしか出せない音を出して、この時期だからこそ感じる心の揺れ動きを歌にして、俺たちが好きなものをカッコ良く出していこうということは思ってました。
向尾
1曲目「Across The Mindset」は特に世界観が壮大な曲なので、この曲を作れたことは大きいと思います。詞の内容も等身大の僕たちを表してる曲なんで。
山口
「Across The Mindset」は“固定概念を超えろ”っていう意味なんですけど。この曲を作ったきっかけは、学校の横に神社があって、境内でよくギターを弾いてたんですけど、ある時昼寝をしていて、気が付いたら山の向こうに太陽が沈んでいくところで。鳥が2~3羽飛んでいて、“あの鳥は山を越えていくのかな。向こうではまだ太陽が出てるかな。自転車で走れば間に合うかな”とか考えているうちに、“こんな想像をするのは久しぶりだな”って。大人になるのがどういうことか分からないけど、“こういう想像をしなくなるのが大人になるっていうことなのかな”って。だったら子供の頃のピュアな気持ちを持ったまま大人になりたいと思って、そこから書き始めたんです。
このテーマに共感する人は多いと思いますよ、年齢を問わず。S.R.Sは今20歳ということで、年齢のことを言われることが多いと思いますけど、自分自身ではまだ子供だと思う? 大人だと思う?
山口
どっちでもない(笑)。ガキっぽいとか言われるのも嫌いだし、渋いとか言われるのも嫌いだし。普通でいたいです。等身大のまま、自分がカッコ良いと思う人間になっていけばいいんじゃないかなと思います。…そう言えば、この前、成人式だったんですよ。その時に中学校の担任の先生が、15歳の時の俺が20歳の俺に宛てた手紙を渡してくれて、読んでみたら“俺は今部活を辞めて、音楽に熱を上げてます。高校に入ったらマジで音楽をします”とか書いてるんですよ。で、“俺が今ハマッてる音楽を書いておくから、20歳になった時にもう一度聴いて思い出してくれ”って。レッド・ツェッペリン、クイーン、ビートルズとかいろいろ書いてあって、“とにかく一生懸命頑張れ”“誰よりも練習しろ”って。5年前にこんなに熱かった自分がいたこともうれしかったし、音楽に対する熱さが今もしっかりあってうれしかった。そう思った時に、“大人とか子供とかはもういいや、あんまり変わらないかな”って、いつまで経ってもこの気持ちがあればいいって思ったんですよ。一生、こんな熱い男でいたいなと思いましたね。
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