【PLΛTINUM】好きだからこそ相手の
幸せを願えない
好きだと伝えることさえできない…そんなもどかしい胸中をそのまま曲に落とし込めたという「Tears of rain」。今作より3ヴォーカル編成に変更し、PLΛTINUMは新たな階段を昇っていく。
取材:ジャガー
「Tears of rain」は曲、詞ともに表現がストレートですよね。
YUCCO
好きな人にはすでにパートナーがいて、自分の想いは伝えられないし、会えない…好きな気持ちが強すぎて“別れちゃえばいい”って自分に都合がいいように考えてしまう。そんな、好きだからこそ相手の幸せを願えない気持ちを歌いました。感情をそのまま出したかったので言葉数も減らして、曲も落ち着かせてPLΛTINUMにとっては新たな試みでした。
Ina
これまでのバラードは言葉を詰め込んで世界を作ってたんですけど、「Tears of rain」は自然に思ってしまうことを吐き出したような楽曲なので、ストレートに伝わるようにシンプルかつ丁寧に歌いました。
その分、3人によるコーラスワークがしっかり響いて、厚みが出ましたよね。
YUCCO
普段はトラック数が多いので、シンプルな楽曲にはコーラスで楽器を作るクセがあるんです。あと、今回からwakaがラップから歌に変わったことでいい緊張感があってコーラスワークを作ることができましたね。
waka
結成当初は歌ってたんですけど、メンバー各々の個性が見えて2ヴォーカル&1MCというかたちになっていったんです。それがまた自然の流れで5年振りに歌うことになったんですけど…何とも言えない緊張感で、初めてのレコーディングのようでした(笑)。よりメロディーを重視するので難しさもあったんですけど、苦労した分、今は達成感があります。
相手を思うのは辛いけど、忘れてしまうことがもっと辛いという儚げな姿がありつつ、最後には少しずつでも前を向こうとする逞しさに女性らしさを感じました。
YUCCO
女の子は感が鋭いから、パートナーに対して自分が愛してもらえないことも、好きになってはいけなかったってことも、頭では理解できちゃうけど、心が止まらないんですよね。そこでモヤモヤができるから、悲劇のヒロインになってとことん悲しい世界に浸ってないとおかしくなっちゃうというか。下まで行ったら上に向かうしか進むところがないですし。
2曲目の「Because you’re my friend」は弾けたダンスチューンで1曲目とは別モノですが、どうにもできない好きな気持ちという部分で似ている気がします。
YUCCO
気付いたら一緒だったんですよ。意図していないところで共通点があって、シングルとしてまとまりました。
それにしても、ここまで弾けるとは想像以上でした(笑)。
YUCCO
「Because you’re my friend」を入れたのは、“アップテンポな曲も聴いてもらいたい”っていう私のかなり強い意志の表れ。だけど、ここまでいくとはって感じですよね。超クレイジーソングです(笑)。最初から“いい曲を作ろう”って考えてなくて、とにかく楽しむために作っていったので、ぶっ飛びました。
今作は2曲とも最近完成した楽曲だそうですが。
YUCCO
アルバム『LOVE FIGHTER』は、結成当初からデビューしてからのPLΛTINUMの軌跡を詰め込めたので、次は現在進行形の新たな自分たちを見せていきたくて。
Ina
聴いてくれる方にも新しいPLΛTINUMを楽しんでもらえるだろうし、やってる本人としても3人でコーラスをしたり、言葉を詰め込みすぎないように気を付けていたり、超クレイジーソングを歌ったり(笑)、かなり挑戦しているので今年1発目としていいものができましたね。