【ねごと】『お口ぽかーん!?〜つま
り2マンツアー2016〜』2016年4月4日
at TSUTAYA O-EAST
Brian the Sun、雨のパレード、フレデリック、女王蜂と、メンバー曰く“気になってて、しっかりツーマンで対バンしたい相手”と回った全国5公演。最終日の対バン相手であるパスピエは、昨年末に武道館ワンマンを成功させた勢いそのままに、大胡田なつきがキャラの立った歌声とパフォーマンスで所狭しと客席を煽動。先攻としての役目と存在感をがっちり示すと、その熱気を主催者ねごとがダンサブルなグルーブに変えてゆく。バンドセッションから幕開けた1曲目「DESTINY」ではキュートで繊細な音符が鮮やかに跳ね、手拍子で始まった「シンクロマニカ」に続けば沙田瑞紀(Gu)は激しく頭を振り、心地良いビートを鳴らす藤咲佑(Ba)とともにステージ上を大きく躍動。バンドが全身で音楽を楽しんでいるさまがヒシヒシと伝わってくる。時にドリーミングに、時にフロアーとコール&レスポンスを繰り広げてロックに迫りながらも、もっとも驚かされたのが流れるようなライヴ展開。曲間を有機的につないだ結果、オーディエンスの心に高まる想いを自然発生させ、涼やかな「カロン」では、すし詰めのフロアーから拳があがるという、信じられない光景を生み出した。新曲2曲でも、片や前に出た蒼山幸子(Vo&Key)が光るパッドを掲げてクールに誘い、片や澤村小夜子がテクニカルなドラミングで押しまくって、ひと筋縄ではいかない音楽性を披露。ミラーボールが回る「endless」では幻想的な世界観に4人の音が生々しく重なって、見事に“ねごと”という星座を形作る。その光がますます輝きを増すであろうことは、アンコールでの大合唱と一体感が証明していた。
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