【かりゆし58】『ハイサイロード 20
06-2016~オワリ×はじまり~ 追加公
演』2016年5月8日 at 日比谷野外大音
楽堂

撮影:Ohagi/取材:田山雄士

 デビュー10周年ツアー追加公演東京編=かりゆしの日“5月8日”、野音は穏やかな晴天に恵まれた。まずは青空の下で「心に太陽」。「手と手」では、前川真悟(Vo&Ba)が“あなたが両手に持ってる楽器の音を聴かせて!”と観客に呼びかけ、新屋行裕(Gu)は背面ソロで大いに沸かせる。緊張気味だった宮平直樹(Gu)の表情も次第に和らいでいく。休養中の中村洋貴(Dr)とともに…そんな想いで叩く沖縄の先輩、田代浩一をはじめ、オープニングを飾ったこちらも同郷のネーネーズ、この日バースデーを迎えたレーベルメイトの日食なつこが、かりゆしのステージに彩りを添える。前川の望む、大きい庭でのバーベキューみたいに朗らかな空間で、メンバーは感謝の意を、沖縄と同じように東京が好きになれたことを何度も伝え、10年の結晶を惜しみなく披露。中盤に入ると、一面にタオルが回った「愛と呼ぶ」、切ない恋模様の「電照菊」などでアッパーに駆け抜けてみせた。

 “いい曲すぎる!”“やっぱ最高だよ”と1曲ごとにどよめくファンをさらなる幸せで包んだ「ナナ」に続き、「ウクイウタ」では中村がコーラスで登場!! そのままパーカッションに加われば、バンドの今を祝福するような「愛の歌」、母の日に鳴らす「アンマー」(同曲に着想を得て、有川浩が『アンマーとぼくら』として小説化することも発表!)が絶品なのは言うまでもない。“まだ好きでいてくれるなら、明日からもよろしくお願いします!”と最後はビシッと締めた宮平の決意と「オワリはじまり」でそれぞれがかけがえのない時間を胸に刻み込み、メモリアルライヴは終演。場内には“おめでとう”よりも“ありがとう”の声があふれていた。

セットリスト

  1. 心に太陽
  2. 手と手
  3. アイアムを
  4. 嗚呼、人生が二度あれば
  5. さよなら
  6. まっとーばー
  7. 会いたくて
  8. 雨上がりのオリオン
  9. カイ・ホー
  10. サマーソング
  11. 愛と呼ぶ
  12. 南に舵を取れ
  13. 電照菊
  14. ナナ
  15. ウクイウタ
  16. 愛の歌
  17. アンマー
  18. <ENCORE>
  19. オワリはじまり
かりゆし58 プロフィール

カリユシゴジュウハチ:2005年4月に沖縄で結成。06年2月にミニアルバム『恋人よ』でデビュー。同年7月にリリースした「アンマー」が多くの共感を呼び、日本有線大賞新人賞を受賞。11年発表の初ベストアルバム『かりゆし58ベスト』はオリコンアルバムチャート1位を記録。沖縄音階にロック、レゲエをチャンプルーしたサウンドと、飾らない言葉でメッセージを発信し、世代を超え人気を呼んでいる。沖縄で生まれ育った彼らならではの“島唄”を全国に向け歌い続け、2016年でデビュー10周年を迎える。かりゆし58 オフィシャルHP
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