L→R YORKE.(Painter)、Ta_2(Vo)

L→R YORKE.(Painter)、Ta_2(Vo)

アルバム『CONTRAST SILVER』が好評のOLDCODEXが、ツアーを経て間髪入れずにニューシングル「The Misfit Go」をリリース。アニメ『アラタカンガタリ~革神語~』エンディングテーマの表題曲を筆頭に、キャッチーで個性派の3曲が揃った。
取材:榑林史章

「The Misfit Go」は非常にヘヴィなサウンドでありながら、憂いのあるメロディーが特徴的でした。アニメ『アラタカンガタリ』とのタイアップは、どの程度意識して制作を?

Ta_2
次はどういうシングルにしようか?と話をしているタイミングで、アニメのお話をいただいたんです。だから、原作も確かに読み込んだけど、同時にしっかりとバンドとしての意向もあったんです。それで作曲のebaさんには、メロディーがしっかりしていて、なおかつヘヴィなギターリフがあって、アニメの90秒とCDのフルでは聴いた印象が違うものにしたいという要望を伝えておいて。その上で出てきたものをもとにしてディスカッションしながら制作を進めました。
YORKE.
歌詞を書くにあたって原作コミックを17巻全部読んだけど、単にストーリーを追うだけじゃなく、OLDCODEXとしてのメッセージと原作のメッセージの共通項を探しながらだったから結構大変で、3日もかかってしまって。

歌詞は“こういうことを感じてください! ”という明確なメッセージ性のあるものではないですよね。

YORKE.
そういうものではないです。簡単に言うと、前に行きたいのになかなか行けずにいる、その狹間の刹那というか、その時の言葉にできない感情を書いている感じ。最初は俺自身、タイアップのことを考えすぎてしまっていたけど、なるべくタイアップにとらわれないように考えて。『アラタカンガタリ』を自分の中に取り込んで、ナチュラルに言葉が出てくるまでひたすら待って書きました。

タイトルに“Go”と付いてるところに前向きさを感じました。

YORKE.
そこが唯一の救いです。歌詞の内容は、まったく“Go”するイメージではなく、むしろ“Go”したいのに立ち止まってる感じなので。でも、それは誰にでもあることだと思うし。

タイトルの“ Misfit”は、辞書によると“環境に順応できない”とか“合わない”という意味があるようですが。

YORKE.
そこは深く考えず、単純に“The Misfit Go”という言葉と思ってもらったほうがいい。タイトルが閃いた時は…例えば、とある交差点に差し掛かった時、“あ、この交差点は見たことあるぞ!”と思った瞬間のハッとした感じと似ていて。絵も言葉も、自分の経験がコラージュされて成り立っていると思うから、今まで俺が見たり、聞いたりしてきたものから、“The Misfit Go”につながったんだと思う。
Ta_2
歌詞は、確かに曖昧な部分を歌ってるけど、ひとつひとつの言葉に対してYORKE.と細かくディスカッションを重ねながら作っていったので、受ける印象としてはものすごくソリッドなものになっていると自信を持って言えます!

ジャケットとPVには白い木が象徴的に使われていますが、これは何を意味しているのでしょう?

Ta_2
レコーディングしながらずっと、なぜか木がイメージとしてあったんです。これはあとで思ったけど…木は種を植えたら自分自身の力でちゃんと生えてくるわけで、意思があるようにも感じるけど、何を考えてるかはまったく分からないし。同じ有機物として仲間という感覚を持ちながら、まったく通じ合わない孤独さも感じる…。そういう独特の存在感とかインパクトがあるんじゃないかって。
YORKE.
こういうモチーフはビジュアル的にも映える。白い木ということで、本当にあるのかないのか?どこの世界なのか?と思うし。でも、背景はリアルな屋上の風景だし。

2曲目にはパワーバラードの「美しい背骨」を収録と。

Ta_2
こういう曲はなかったですね。作曲はアルバムで「garden gate」を作曲した加藤肇さん。「The Misfit Go」のメッセージ感に対を成すもので、メロディーが立っていて日本語詞のニュアンスを活かしたものというイメージが、俺の中に強くありました。その上で曲が上がってきたら、自分が思い描いていた以上のものだったという。

メッセージ的には、歌詞の中に出てくる“君”という存在を何ととらえるかで、解釈が変わってきますね。

YORKE.
誰か人かもしれないし、いつかの自分自身かもしれないし、地球かもしれないし、時間かもしれないし…。いろいろなイメージが凝縮されていると思います。

3曲目の「Meteor Train」はYORKE.さんのラップも聴くことができる、ミクスチャーのライヴナンバーで。

YORKE.
この曲は、まさに俺らふたりみたいな。「The Misfit Go」みたいなテンションから入り、「美しい背骨」ではゆっくり歩くような感じになって、最後にこの曲で“結局どうでもいいだろ!”みたいなノリで終わるっていう。
Ta_2
前の2曲はタイアップや新しいアプローチありきで制作したけど、3曲目はまったく縛るものがなかったから、自分たちがハマってるものや好きなものをやろうと思って。

ほとんどが英語詞で、日本語は1割くらいなのは?

YORKE.
要は日本語の部分だけを追えば、英語が分からなくてもだいたいの意味は理解できるという趣向です。

やっぱりラップのパートが印象的ですね。

YORKE.
作曲してくれたGzが、俺に歌ってほしいと用意してくれたパートなんです。ただ、単なるラップとは少し違って、Ta_2の歌との対比をすごく考えて歌詞も書いてるし。ちょっと無機的なイメージで歌ってるので、ラップを録るというよりも、別の楽器を乗せるニュアンスで、そこに言葉もあったみたいな感じですね。でも、レコーディングでは、目の前にお客さんを想像しながらやりましたよ。ここは絶対に盛り上がるな~とか、Ta_2は客席にダイブするんじゃないかな~とか(笑)。

今後やライヴへの期待感がさらに増す一枚ですね。

Ta_2
「The Misfit Go」はすでにライヴでやってるけど、昔の曲と一緒に並んでも違和感がなくて。アウターは変わってもコアは同じ。やってることはこれからも変わないと思う。
「The Misfit Go」2013年05月22日発売Lantis
    • 初回限定盤(DVD付)
    • LACM-34087 1800円
    • 通常盤
    • LACM-14087 1300円
OLDCODEX プロフィール

オルドコデックス:2009年に結成。ラウド、ダンス、パンク等の様々な要素を取り込んだサウンド、それにインスパイアされながらアートワークを作り出すペインティングにより、観る者、聴く者の、五感を刺激する作品を打ち出している。TVアニメシリーズの主題歌を担当することも多く、『SERVAMP』『GOD EATER』『黒子のバスケ』『Free!』シリーズ等、タイアップは多岐にわたる。15年に初の日本武道館公演を行ない、16年6月に発売した4thアルバム『Fixed Engine』では、オリコンウィークリーチャート3位を記録。ライヴではYORKE.自らが制作に携わる巨大なセットという名のアートを背負い、その存在感を見せつけている。そして、バックドロップにも必ず手を加えるので、常に作り手の体温が感じられることも特徴のひとつ。国内を中心としつつ、アメリカ・台湾・中国・韓国・シンガポールでもライヴを敢行するなど、ワールドワイドな活動を行なっている。OLDCODEX オフィシャルHP

OKMusic編集部

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