【Qaijff、waybee、あいくれ】OKMus
ic×新宿SAMURAI presents『OKMusic
Night vol.2』2017年2月28日 at LIV
EHOUSE shinjuku SAMURAI

撮影:石川駿人/取材:高良美咲

 2016年6月に行なわれたOKMusicと新宿SAMURAIによる企画イベントの第2回目。杏窪彌、コレサワ、白波多カミン、Mayuといった女性シンガーソングライターがそれぞれ個性を押し出した前回に続き、今回はQaijffwaybeeあいくれと、今後に期待の高まるバンド3組が集結。

 1組目は東京都立川市出身のあいくれ。聴く者を一気に惹き付ける彼女たちの魅力に、1曲目の「ノンフィクションドラマ」から圧倒された。儚さの中にも芯を持ったゆきみの歌声、そしてそれをさらに前へと押し出す緊迫感のあるバンドサウンドが何とも言えないくらい心地良い。その訴求力でオーディエンスをリードしながら「ハロー ハロー ハロー」では手拍子で一体感を生み出し、「なんとなくの日常」でひそやかに締め括る。すでに風格を持ったバンドの雰囲気が、新鋭の誕生をより深く感じさせた。

 続くwaybeeは「Jibun world」「Shampoo」とのっけから持ち前のストレートなギターロックで勝負を仕掛けた。快然たるアグレッシブな一面を見せたあとは、藤村佑樹(Vo&Gu)の口笛や佐々木祐介(Ba&Cho)のコーラスが伸びやかに響く「777」などグルービーな楽曲へ。各パートのアピールの強さもライヴと音源のギャップを作り出し、男女問わず飲み込んでいくエネルギッシュさを持っているのも頼もしい。一貫して愚直に届ける姿勢が印象的だった。

 最後は今のバンドの勢いを見せ付けたQaijff。オーディエンスの手があがる光景からも、切なさと煌びやかさを持ち合わせた3人のアンサンブルが一瞬にしてフロアーを巻き込んだことが見てとれる。「good morning」をしっとりと聴かせたあとは、楽しげなBGMに合わせてレジェンドDJ(?)YU!YU!YUKIHIROが登場! コール&レスポンスで盛り上げたあと、“もっと来いよ!”と森 彩乃(Vo&Pf)が意外な雄々しさを見せ、さらに推進力を高めた一行は「Wonderful Life」まで駆け抜けた。アンコールの声に応えて久しぶりだという「クロスハッチング」を披露。過去も現在も全部引っくるめて、常に最高点を目指し続けるQaijffの核を改めて味わうことができた。

セットリスト

  1. 【あいくれ】
  2. 1.ノンフィクションドラマ
  3. 2.回顧展の林檎
  4. 3.シロツメクサの指環
  5. 4.ハロー ハロー ハロー
  6. 5.なんとなくの日常
  7. 【waybee】
  8. 1.Jibun world
  9. 2.Shampoo
  10. 3.snooze
  11. 4.SPIN-OFF
  12. 5.777
  13. 6.RADIO STAR
  14. 7.NIGHT CRUISING
  15. 【Qaijff】
  16. 1.universe
  17. 2.未完成ワールド
  18. 3.snow traveler
  19. 4.good morning
  20. 5.organism
  21. 6.Don't Stop The Music
  22. 7.Wonderful Life
  23. <ENCORE>
  24. クロスハッチング
waybee プロフィール

ウェイビー:2008年、藤村佑樹と佐々木祐介を中心に結成。幾度かのメンバーチェンジを経て、15年に現在の編成となる。心にすっと入ってくるような純朴さを持つ藤村の歌声と、ポップで切ないメロディー、誰しもが共感できる等身大のストレートな歌詞、さまざまなジャンルを飲み込んだグルーブ感あふれるバンドサウンドを武器に、大阪を拠点に全国規模で活動中。16年9月21日、初の全国流通盤となる1stフルアルバム『BRAND NEW WAVE.』をリリース。 waybee オフィシャルHP

Qaijff プロフィール

クアイフ:2012年結成。14年3月にフルアルバム『クアイフ』をリリースして開催したツアーのファイナルの名古屋CLUB QUATTRO公演がソールドアウトとなった他、数々の大型イベントにも出演を果たす。さらに、リリースした作品がそれぞれオリコンインディーズウィークリーチャート上位にランクインするなど注目を集める。16年4月には初のタイアップ楽曲2曲を収録した2ndミニアルバム『Life is Wonderful』をリリースし、ツアーの東名ワンマンはソールドアウト。着実にその輪を広げる中、1st EP『snow traveler』を12月7日にリリース。 QaijffオフィシャルHP

OKMusic編集部

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