【T.M.Revolution、JAM Project、OL
DCODEX】『AJ Circuit in 両国国技館
ANISONG WORLD MATSURI 2017』2017
年3月26日 at 両国国技館
取材:榑林史章
トップバッターにはOLDCODEXが登場。実はアニメイベントへの出演は珍しく“光る棒(ペンライト)は一度引っ込めて、代わりに拳を振り上げてもらえたら嬉しい”と、OLDCODEX流を貫いたTa_2(Vo)。YORKE.(Painter)は壁に飾られた歴代横綱のレリーフに触れ“横綱のプレッシャーに負けないように頑張ります”と笑いをとった。終始挑発的な視線で、客席を睨むようにシャウトするTa_2。YORKE.も時にペイントする手を止めて、マイクを掴んで合いの手やコーラスを叫ぶ。ビリビリとしたヘヴィなロックサウンドとふたりの放つ危険な香りが場内に充満した。後半「The Experience」ではTa_2が客席に降りていって柵ひとつ隔てただけの距離感で、渾身のヴォーカルを響かせる。そんなふたりの気迫に圧された観客は、アニソンの枠を越えたロックなステージに酔いしれた。
続いて登場したJAM Projectは、これまでに手掛けたゲームやアニメのテーマソングを次々と披露した。それぞれの個性が光るヴォーカルを聴かせ、時にはヴォーカルグループならではの巧みなコーラスワークでハーモニーを聴かせる。“アニソンで世界と仲良くなりたいと思って、これまでやってきました。その気持ちは今も変わりません”と、アニソン愛を語った影山ヒロノブ。10年前に初めて世界ツアーをやった時に作ったという曲「HERO」は、JAM Projectの中では珍しいミディアムナンバーで、会場をハートフルな空気に包んだ。そして、「SEVENTH EXPLOSION」ではバンドサウンドに乗せてスケールの大きな歌声を響かせ、その情熱とパワーで会場の空気を熱く燃え上がらせた。最後にはJAMのライヴのクライマックスではお馴染みになっている楽曲「レスキューファイアー」を披露し、曲中の《Motto Motto》というフレーズを会場全体でコール。アニソンをキーワードに、会場を見事にひとつにした。
最後にT.M.Revolutionが登場すると会場は大歓声に包まれた。『機動戦士ガンダム』シリーズや『戦国BASARA』シリーズなど、人気アニメの楽曲を多数手掛けるT.M.Revolution。冒頭から3曲連続の『ガンダム』楽曲にアニメファンは大興奮となった。西川貴教が“来いよ!”とマイクを向ければ、大合唱が場内に広がる。アニメファンを公言している西川は、前日に開催された『TOKYO GIRLS COLLECTION』にゲスト出演していたことに触れ、“正直、今日のほうが全然居心地良いです!”と嬉しそう。「Preserved Roses」「革命デュアリズム」といった声優の水樹奈々とコラボした2曲では、西川が言うまでもなく水樹パートを観客が歌い、会場全体を巻き込んだ壮大なデュエットに発展。西川もその様子にご機嫌で“最高!”を連発した。
アンコールでは夏にワシントンで開催される『Otacon』で共演するJAM ProjectとT.M.Revolutionが、コラボでJAM Projectの楽曲「SKILL」を聴かせた。まるで最初から6人組かのようなチームワークに客席からは歓声と拍手の嵐。多分二度とない激レアな組み合わせとコラボに、観客はこの日ほどアニメファンで良かったと思った時はなかっただろう。
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