【D'ERLANGER】『REUNION 10th ANNI
VERSARY -薔薇色の激情-』2017年4月
22日 at 豊洲PIT

撮影:松田隆/取材:森川里沙子

 2007年4月22日の日比谷野外大音楽堂での復活劇『薔薇色の視界』からちょうど10年。kyo(Vo)はMCでこの再結成10周年を“胸を張って言える記念日”だと言ったが、会場に集まったファンもまた、誇らしげな表情で彼らを祝福した。

 十字架や球体のオブジェが浮かぶステージにメンバーが現れると、地鳴りのような拍手喝采が彼らを迎え入れ、「dummy blue」でスタート。官能的な歌声に揺れた「柘榴」、シンガロングが爽快な「So…」と続く。この日は全編通して新旧ライヴアンセムとも言うべき楽曲が多数披露されたが、それはただ単に10年間を回顧するのではなく、彼らの歩んだ軌跡を可視化したものであった。MCではTetsu(Dr)のニューモデルのフルドラムセットの初お披露目についてだったり、会場に豊洲PITを起用した経緯をあけすけと話すなど、フラットな姿もまた彼らとファンが築いた深い関係性を物語っている。中盤以降は、多幸感あふれる「Singe et Insecte」、2年前にLAで行なったアルバムレコーディングでのエピソードから情感たっぷりに届けた「BABY」、kyoの唯一無二のシャウトが炸裂した「an aphrodisiac」、そして本編ラストの「LA VIE EN ROSE」で熱気は最高潮に。

 最後はアンコールラストを飾った新曲「バライロノセカイ-Le monde de la rose-」のMVがスクリーンに映し出され、匂い立つような映像をライヴの余韻とともに堪能した。彼らは過去最高の状態で、この10周年イヤーを駆け抜ける。

セットリスト

  1. SE Kain
  2. dummy blue
  3. SADISTIC EMOTION
  4. 柘榴
  5. So…
  6. Angelic Poetry
  7. Singe et Insecte
  8. DARLIN'
  9. BABY
  10. LULLABY
  11. Dance naked,
  12. Under the moonlight.
  13. LOVE/HATE
  14. an aphrodisiac
  15. Skelton Queen
  16. Loveanymore
  17. LA VIE EN ROSE
  18. <ENCORE>
  19. CRAZY4YOU
  20. バライロノセカイ-Le monde de la rose-
D'ERLANGER プロフィール

デランジェ:1983年の結成後、幾度かのメンバーチェンジを経て、88年にkyoが加入し、現在の4人がそろう。89年に発表した1stアルバム『LA VIE EN ROSE』がインディーズでありながらも3万枚のセールスを記録し、鳴り物入りで90年1月にシングル「DARLIN'」でメジャーデビューを果たすものの、同年12月24日解散。しかし、17年の時を経て、07年に復活! 08年5月には日本武道館公演を成功させ、結成10周年イヤーとなった17年にはオリジナルアルバム『J’aime La Vie』、そしてトリュビートアルバム『D’ERLANGER TRIBUTE ALBUM ~Stairway to Heaven~』を発表した。D'ERLANGER オフィシャルHP

OKMusic編集部

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