【Bentham】『雨降ってG高まるツアー
~We are the TYPHOON~』2017年5月
23日 at 渋谷CLUB QUATTRO

 1曲目の「NEW WORLD」からアンセムの数々を一気に畳み掛け、盛り上げた序盤の怒涛の勢いにいきなり気持ちを持っていかれた。小関竜矢(Vo&Gu)のハイトーンヴォイスもいつも以上に伸びる、伸びる。メジャーデビューダブルAサイドシングル「激しい雨/ファンファーレ」を引っ提げ、大阪、東京、名古屋を回ったツアーの2公演目。シングルの表題曲はもちろん、中盤では3曲の候補曲の中から観客に聴きたい曲を選ばせた懐かしい「FOO FOO」や「アンダー・ザ・シー」(『リトル・マーメイド』)のカバーも披露。須田原生(Gu)がピアノを弾いた終盤の「夜明けの歌」もライヴの流れにアクセントを加えていた。そして、「激しい雨」から序盤以上の勢いでラストスパートを掛け、本編を締め括ると、アンコールでは7月26日にリリースする1stフルアルバム『Re:Wonder』から早速、新曲「chicago」を披露。これまでにない曲調が客席を沸かせた。そんなふうに観どころはいつも以上に多かったと思うが、終演後印象に残ったのは今のBenthamの勢いと前に進んでいこうという揺るぎない意思だった。キャッチーなリフを奏でる須田のギター、うねるような辻 怜次(Ba)のベース、ダンサンブルなビートや激しいフィルを交えながら演奏をタイトに支える鈴木 敬(Dr)のドラム――バンドの演奏も確実にダイナミックになってきたし、観客の煽り方もずいぶんと板に付いてきた。“俺たち止まらないよ”と小関は言った。秋には赤坂BLITZワンマンを含むツアーも決まっている。猛ダッシュを始めた彼らから目が離せない。

取材:山口智男


セットリスト

  1. NEW WORLD
  2. サテライト
  3. HEY!!
  4. 手の鳴る方へ
  5. クレイジーガール
  6. タイムオーバー
  7. Undulate
  8. contact
  9. 僕から君へ
  10. FOO FOO
  11. アンダー・ザ・シー(リトル・マーメイド)
  12. After party
  13. fine.
  14. AROUND
  15. 夜明けの歌
  16. 激しい雨
  17. パブリック
  18. ファンファーレ
  19. <ENCORE>
  20. chicago
  21. アナログマン
  22. TONIGHT
Bentham プロフィール

ベンサム:2010年結成。16年4月に初ワンマンとして代官山UNITにてフリーライヴを開催することを発表すると、キャパシティーの10倍となる約5,000人から応募が殺到。17年4月にシングル「激しい雨/ファンファーレ」でメジャーデビュー。同年7月には1st アルバム『Re: Wonder』、19年2月には2ndアルバム『MYNE』、同年11月にはバンド初となるベストアルバム『Bentham Best Selection「Re: Public <2014-2019>」』をリリース。結成10周年の節目を迎えた21年は、周年記念プロジェクトの一環として365日×10年をテーマに「3650」を発動。同年9月には全10曲入りアルバム『3650』を発表した。BenthamオフィシャルHP

OKMusic編集部

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