L→R TORA AMANO(Gu)、SHOW OHARA(Vo)

L→R TORA AMANO(Gu)、SHOW OHARA(Vo)

A9(Alice Nine)の将(SHOW OHARA/Vo)、虎(TORA AMANO/Gu)による“DIAWOLF”が1st EP「REBELLION」のリリースとともに本格始動! ヘヴィロック×EDMを軸にした音楽性とエンターテインメント性に満ちたステージは急激に注目を集めそうだ。
取材:森 朋之

DIAWOLFのスタートは今年3月で、渋谷SOUND MUSEUM VISIONでショーケースギグを行なうなど徐々に活動が本格化していますが、このプロジェクトを立ち上げたきっかけは何だったのですか?

SHOW
僕からTORAに“一緒にやろう”ってラブコールを送ったんですよ。ミニマムな編成でやってみたかったし、A9がフットワーク軽く動けない時期だったから。でも、音楽にはしっかり携わっていたかったんですよね。ふたりだけでやることで新しい展開もできるだろうし、みんなに楽しんでもらえるものになるという予感、自信もあったので。
TORA
一緒にやるのは楽しそうだなという感じはありましたね。自分もラウドロックとか、そういう系統の音楽が好きだし。

ルーツになっている音楽が近い?

SHOW
そうだと思います。TORAと知り合ったのは12年くらい前なんですけど、あの頃はひたすらKORNの話をしてたような気がする。一緒にビデオとか観たよね?
TORA
うん(笑)。KORNとかlimpbizkitとかが出てきた時期だったから。

大きなムーブメントでしたよね。

SHOW
ネオヘヴィメタルって言うんですかね? 90年代にニルヴァーナが出てきて、そのあとは少しずつロックが複雑化していったと思うんですよ。そんな中、リフだけでテンションがガチ上がるようなロックをやってたのが、KORNやlimpbizkitで。すげぇカッコ良いと思ったし、同時に“これなら俺らにもやれそうだ!”という空気感もあったんですよね。そこからですよね、7弦(ギター)、5弦(ベース)のムーブメントがきたのは。

そういうルーツを現代的な解釈でやってみようと思ったのも、DIAWOLFのモチベーションにつながっている?

SHOW
そうですね。あと、死ぬ時に“やりたいことをやってきたな”と思いたかったというのもあるし。刹那的なモチベーションを持ち続けたいんですよね、やっぱり。バンドを10年やってきて、これは永遠じゃないなとも思ったし…。だからこそ、続ける価値があるんですけどね。
TORA
うん。
SHOW
その上で、別の場所で戦ってみたいという気持ちもあって。だから、DIAWOLFを中途半端にやるつもりはまったくないんです。

DIAWOLFは古代の狼のことですが、死に場所を探しにいくというイメージも重ねられているそうですね。

SHOW
ゼロからのスタートということも意識してましたね。さっき言った“後悔したくない”ということも含めて、死を意識したというか…。狼って死期を悟ったら自分でどこかに消えていくという習性があるらしくて。そういう思いから付けたユニット名ですね、これは。そういうことを書いた長文の企画書みたいなものをTORAに送ったんですよ。
TORA
LINEで送られてきました(笑)。“へー、狼って死に場所を探すんだ!”って。
SHOW
ハハハハハ。
TORA
センスいいなって思いましたね。そんなオシャレなバンド名、自分は考えられないので。ネットで検索した時、他と被ってないのもいいですよね。

大事ですよね。1st EP「REBELLION」からも、ふたりのクリエイティビティーが自由に発揮されていることが感じられますよ。ベーシックはヘヴィロックとEDMの融合ですよね?

SHOW
俺とTORA、DJのTSUGEさんの3人で作ってるんですよ。TSUGEさんは(エレクトロ系ユニット)LILとして活動していたんですが、ヘヴィメタルもすごく好きで。EDMのバキバキ感と80年代のメタルのテンションってすごく近いよねっていう話をしてたんですよね。あと、ダブステップのビート感とロックバンドがオーディエンスを煽る時のリズムが似てるとか。ヘヴィなサウンドとダンスミュージックを融合したバンドが世界中で増えてるのも必然だと思うんですよ。そういう感覚を共有できる人が関わってくれているもいいですよね。
TORA
最近は自分もクラブミュージックをよく聴いていて。音楽で盛り上がるということでは、どちらも同じだと思うんですよ。ギターに関しては、自分がずっと好きだったメタリックなリフをメインにしているんですが、打ち込みのリズムやシンセとのバランスを考えながら作ってます。

歌詞に関しては?

SHOW
DIAWOLFの曲はリズム、ビートを重視しているので、英語のほうがノリやすいんですよね。だから、より直接的な言い方ができていると思います。“仲間がいてくれるから、俺は大丈夫”みたいなことって、日本語だと歌いづらいんですよね。

その分、リアルな感情が表現できるのかもしれないですね。ライヴの手応えはどうですか?

SHOW
対バン相手も、今までとは違うシーンの人たちなんですよ。新鮮で楽しいですね。新しいプロジェクトだし、慣れ合っていてもしょうがないので。
TORA
楽しいですよ。対バンの人たちも、みんな明るいので。
SHOW
しっくりきてる感じがすごくあるんですよ。ライフスタイル、音楽、ファッション、会場の空気が全部つながっているというか。
TORA
バンドでは出られなかったイベントやフェスにも、DIAWOLFだったらいける部分もあると思うし。またバンドとは違った道を進んでいきたいですね。
SHOW
A9を大事にしながらDIAWOLFも続けていきたいと思ってます。自分たちのイベントではいつもDJにも参加してもらっているし、全てを含めて、思い切り騒いで楽しめるコンテンツとして認知させていきたいですね。
『Rebellion』
    • 『Rebellion』
    • DIAR-0001
    • 2015.07.01
    • 1944円
DIAWOLF プロフィール

ダイアウルフ:A9として活動する将(SHOW OHARA/Vo)、虎(TORA AMANO/Gu)による新プロジェクト。名前の由来は、狼のように死に場所を探しにいくイメージから名付けられた。共通のティーンエイジ世代のルーツであるメタル、ヘヴィロックを主軸に、モード、ゴシックなどをミックス。敏感に新しいものに反応し、ワールドワイドな視点の鋭さを追及していく。15年7月に1stEP『Rebellion』でデビュー。DIAWOLFオフィシャルHP

A9 プロフィール

エーナイン:2004年4月始動。同年9月にバンド名を“アリス九號.”に改め、本格的な活動をスタートさせる。デビュー当初の和情緒にこだわったサウンドから、よりロック的な壮大さを持つものへと進化を遂げ、結成5周年という区切りのタイミングでバンド名の表記を“Alice Nine”に統一。11年に日本武道館での単独公演を成功させ、14年にはバンド初となるアジアツアーを敢行。14年8月、10年間専属契約していた所属事務所のPS COMPANYから離脱することを正式発表した。15年3月に“A9”として活動を再開。『11th Anniversary Live「Re:birth-飛翔-」』を8月23日に豊洲PITにて開催、同日よりライヴ会場限定EP『銀河ノヲト』をリリースする。A9オフィシャルHP

OKMusic編集部

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