L→R Gou(Ba)、インザーギ(Vo)、涼平(Gu)

L→R Gou(Ba)、インザーギ(Vo)、涼平(Gu)

【メガマソ】宇宙ステーション“ニシ
ュタリ”の不思議な世界へようこそ!

2年振りのフルアルバムは、なんと涼平(Gu)が夢で見た物語を音楽化したもの。宇宙ステーション“ニシュタリ”を軸に広がるファンタジックな物語が、多彩かつ緻密なサウンドで具現化され、メガマソ独特の濃密な世界観で貴方を包む。
取材:清水素子

やはり、どうしても“ニシュタリ”というタイトルが気になってしまうのですが、このネーミングはどこから?

涼平
実は今回のアルバムって、15年くらい前に僕が夢で見た情景をそのまま描いているだけなんですね。そこで見た宇宙ステーションが“ニシタリ”さんという人の作ったものだから“ニシュタリ”。長年頭の中にありながら、なかなかかたちにできなかった物語を、結成から9年目に入った今の演奏力や作詞/作曲能力で、ようやくアウトプットできたんです。
インザーギ
そういうコンセプチュアルな物語を涼平が持ってくることは珍しくないんですけど、今回は特に視点が曲ごとに変わって複雑で、そのぶん曲も展開が多いから、どうやって歌で変化や抑揚を付けようか?ということは考えましたね。

複雑というか、独特の世界観すぎて、何度歌詞を読んでも物語の筋が掴めませんでしたよ。

涼平
でも、常に歌詞は思うがままに書いてるだけなんですよ。例えば1曲目の「ザファーストニムバス」は、宇宙ステーション“ニシュタリ”に降り立った瞬間に目の前に広がった緑の草原を描いたもので。その後、そこで調査して出会った生き物たちの話に続くんですけど、2曲目の「スノウィブルー」と4曲目の「とても小さくて、きっともう見えない。」だけは、宇宙ステーションの中にある別世界に生きている男女の話なんです。今回のアーティスト写真も、実はその別世界をイメージしたものなんですよ。確かに入り組んだ話なので、限定盤には絵本を付けました。あとはMVでも、上手く物語を説明できたらいいなと。

サウンドは緻密で、非常に完成度が高いですよね。

涼平
今回、大きく制作環境が変わって使える音が増えたのに伴い、いろいろ挑戦してますね。3曲目の「タイダルピンク」では生ドラムを一切使ってなかったり、リード曲の「スノウィブルー」もバンドだけで完結できるオーソドックスなロックでありつつ、ふたつのサビが繰り返される面白い構成になっていたり。1曲目ではバリトンギターとドロップGチューニングで低域の響きを出す一方、4曲目のように繊細なバラードがあったりと、音域のレンジは広く取りました。
Gou
俺のオススメはラストの「サイレントガール」ですね。アッパーでノリやすいし、でも、メガマソらしさが残ってる。哀愁…っていうのかな?

あぁ。確かにメロディーの哀愁感は、物語の切ないエンディングと似合います。

インザーギ
メガマソって楽しい終わり方する話ないよね?
涼平
2曲くらいしかないね(笑)。5曲で宇宙ステーションの物語を描いた“【ニシュタリ】サイド”と、シングル曲にインザーギの新曲を加えた“【シングルズ】サイド”から今回のアルバムは成り立っていて。インザーギの曲が2曲ともキャッチーで彼の色がよく出ていたから、【ニシュタリ】サイドと良い化学変化が起こせるんじゃないかなと思ったんです。

突き抜け感のある歌声とサウンドが特撮の主題歌を思わせる「shooting St.arz」と、ファルセットが美しい穏やかな「リフレイン」の2曲の対比もいいですね。

インザーギ
ありがとうございます。2曲とも本当に素直に書いた感じで、「リフレイン」は最近8分の6拍子の曲がなかったから、ここで作ってみようと。
Gou
こっち(【シングルズ】)サイドの推しはボーナストラック(通常盤のみ収録)の「St.Sad(Bonus Track)」ですね。「ザファーストニムバス」と同じローチューニングで、ヘヴィにカッコ良く決まってる!

つまりはローで始まりローで終わる間に、ポップ、ロック、バラード、エレクトロ、メタルとさまざまな楽曲が収められているわけで。一概に“○○系”と表現できないところがメガマソの魅力でもあるのかなと。

Gou
ほんと、もう“メガマソ系”としか言えないですね。
涼平
節操なくどんな曲調でもやるし、結局は歌、ギター、ベースと、各自の音自体がオリジナリティーになっているんです。

ちなみに、今作の“CDを聴き始めて3分18秒、きっとあなたは「きゅん」と胸を掴まれる”というキャッチフレーズの意味するものは?

涼平
ちょうど1曲目のアウトロに入るところで、単純にそこで僕が“きゅん”としたんです(笑)。僕、音楽は何でも聴きますけど、最終的には自分の曲を聴いて満足するタイプなんですよ。アルバムが仕上がってからは家でコレしか聴いてないし…みんなも自分の曲って聴くでしょ?
インザーギ
俺、聴かない。でも、涼平の曲は好きですよ。好きじゃなかったら9年一緒にやってない。

そして、7月25日にスタートするアルバムツアーも、やはり2部構成のコンセプチュアルなものになるのでしょうか?

涼平
いや、そんなことないです。今はバンドサウンドの塊に自信が持てているので、バンドありきでシンプルに勝負しようかと。もちろん【ニシュタリ】サイドで作り上げた濃密な世界観は映像演出とかで表現していきたいけれど、何も予備知識がない状態でも楽しませる自信はあるので。
Gou
俺も曲調に合わせたノリでやっていくんで、まずは音で楽しんでもらえれば。
インザーギ
それで歌詞に興味を持ったら、あとから掘り下げてもらえればいい。どんな向き合い方でも満足させる自信はあるので、純粋に楽しんでもらえたら嬉しいです。
『ニシュタリ』2015年08月05日発売SPACE SHOWER MUSIC
    • 【初回生産限定盤(2CD)】
    • DDCB-94008~9 3996円
    • ※豪華ブックレット仕様
    • 【通常盤】
    • DDCB-14038 2700円
メガマソ プロフィール

メガマソ:2006年12月結成のヴィジュアル系ロックバンド。Shibuya O-EASTで1日2公演行なったデビューライヴは両公演ソールドアウトという破格のデビューを飾った。16年12月から1年間の冬眠(活動休止)を経て、17年6月に10周年記念アルバム『天使崩壊』をリリース。メガマソ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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