4枚目となるシングル「ひだりむね」は、初のドラマ主題歌。片想いのキラキラ感が詰まった新曲について、そして暑い夏に向かっていくふたりの想いを訊いていこう。
取材:土屋恵介
ニューシングル「ひだりむね」は片想いのドキドキ感が出た、すごくさわやかな曲ですね。
田中
そうなんです。今までも片想いの曲はたくさん歌ってきたんですが、「ひだりむね」は特にキラキラとしたさわやかさがあるんです。
髙田
イントロのギターの音が学校のチャイムをイメージしたフレーズになっていたり、そういうところも併せて、学生ならではのキラキラ感があるって思いました。あとは、サビの《ドキドキ》や《そわそわ》とか、一度聴いただけで頭にスッと入ってくるフレーズがたくさんありますね。
歌の面ではハモりの良さがより出てきてますね。
田中
それは僕らも思いました。主メロからいきなりハモりにいったり、ユニゾンになったり、歌ってて大変さはあるけど楽しいです。
ギターの演奏はどうですか?
田中
この曲、さりげなく難しいんですよ。決めやコードチェンジの数も多いので、覚えるのに苦労しました。
髙田
Bメロではチャッチャッチャッて刻み気味に弾いたり、そういう細かいところがすごく難しかったです。
新しい挑戦をしてスキルアップしてるわけですね。あと、この曲はドラマ『こえ恋』の主題歌になりましたね。
田中
はい。MVもドラマと近い世界観にということで、実際にドラマの撮影で使われるロケ地の学校で撮影してもらいました。主演の永野芽郁さんにも出ていただいて、“ザ・青春”って感じのキラキラしたMVになってます。でも、僕らは撮影の時に初めてスタッフの方から“ドラマの主題歌です”ってサプライズで言われて、めっちゃ驚いたんですよ。
髙田
芽郁さんはすごい喜んでくれたのに、僕らは“え?”って固まっちゃって。
驚いてフリーズしちゃったんですね。
ドラマ主題歌は初めてですよね。
田中
はい。発表された時は何が何だか分からなかったんですけど、僕らを知らなかった人に知ってもらえるチャンスが増えるんだと思って嬉しかったです。またさくらしめじとして一歩進んだ感じがしました。僕もドラマの主題歌から好きになったバンドさんとかがたくさんいるので、そういう人たちと同じになれるのがすごく嬉しくて。ドラマで興味を持ってくれた方がライヴに来てくれたら期待以上のことをしなきゃいけないなってプレッシャーもあるけど、頑張りたいです。
髙田
ドラマの主題歌になるなんて夢のようです。毎週僕たちの曲がテレビで流れるってほんとにめでたいことですし、嬉しいなと思います。この曲を通してもっとたくさんの人にさくらしめじを知ってもらいたいです。
では、歌詞に掛けて、最近ドキドキしたことは何ですか?
田中
よく転びそうになるので、ハラハラはしょっちゅうあるんですけど…あ、ありました! 期末テストが返された時ですね。中3で受験生なんで、親のプレッシャーもすごくて、テストを返される時はドキドキでした(笑)。
髙田
中3になって英語の授業で毎時間、英単語を使ってビンゴゲームをするようになったんです。それで自分の選んだ単語が来るかな、来ないかなってドキドキして待ってたんですけど、結局自分のは言われないまま終わってしまって…。
ドキドキして損したと(笑)。カップリングの4曲についても聞かせてください。
田中
「ふうせんはなび」は疾走感があって、フレーズもキャッチーで覚えやすくて、これもドキドキする片思いの歌になっています。夏の花火大会とかの情景が浮かぶので楽しく聴けると思います。
髙田
「またたび」(ねこばん収録)は通学路の帰り道で見かけるのら猫との、ちょっとした日常を描いた曲です。ちゃんとこの猫にも、帰る家とか待ってくれてる家族とかいるのかなって。ちょっぴり切ない気持ちが込められてます。
田中
「こんこんずし」(きつねばん収録)ですが、よくライヴの時とかに差し入れで、いなり寿司をいただくことがあって。いなり寿司ってすごい素朴な美味しさがあるじゃないですか。そのいなり寿司をテーマにした、ちょっと童謡というか、絵本のストーリーにもなりそうな曲になっています。
髙田
「だるまさんがころんだ」(かみぶくろばん収録)は、僕たちはまだ中学生ですが、それでも小学校の頃とか昔のことを思い出すことがあって。“何であの時あんなことしちゃったのかな?”、とかいろいろ後悔というか、失敗したなーってことがあるんですけど、“あんなこともあったけど楽しかったよね”って、今なら笑って話せるんです。最近失敗したことや後悔していることも、そんなふうにいつか全てがいい思い出になったらなっていう歌になっています。
夏らしいワクワク感とちょっと切ない感じが詰まったシングルになってるわけですね。ということで、ふたりが夏やってみたいことは何ですか?
田中
中学生最後の夏休みなので、まる1日、友達とはっちゃけて遊びたいです。バカみたいなことかもしれませんが、水風船を投げ合ったり、遠くじゃなくても近所の川とか花火大会とかお祭りとかで、みんなとワイワイしたいです。
髙田
やっぱり夏と言ったら海じゃないですか。友達と海に行きたいですね。僕は友達とは学校の行事で1回しか海に行ったことがないんですよ。なので、広い海を自由に駆け回りたいです。
さくらしめじとしては、夏にたくさんのライヴがありますが。
田中
『菌活の旅』とリリースイベントがいっぱいあります。夏の終わりに『音霊』でもライヴがあるんですよ。海でライヴをやりたかったので嬉しいです。
髙田
最高ですね。夏の野外はすごくいいですね。暑さを忘れてはっちゃけちゃいます。
田中
夏の野外ライヴは楽しい思い出しかないのでワクワクしてます。ぜひ、いろんな方に観に来てほしいです。
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「ひだりむね」2016年08月17日発売STARDUST RECORDS
さくらしめじ:田中雅功と髙田彪我による、フォークデュオユニット。2015年3月に両A面シングル「いくじなし / きのうのゆめ」にてデビュー。フリーライヴで全国47都道府県を回る“菌活”の遂行など、精力的な活動を展開! 17年夏より1年をかけて月に1回、日本各地のライヴハウスでライヴを行なっていく『菌育 in the 家(はうす)』を実施し、18年4月には待望の1stアルバム『ハルシメジ』をリリースした。さくらしめじ オフィシャルHP