L→R ゆうき(Key)、カノン(Ba)、みく(Vo)、takuya(Gu)、輝喜(Dr)

L→R ゆうき(Key)、カノン(Ba)、みく(Vo)、takuya(Gu)、輝喜(Dr)

【アンティック-珈琲店-】音楽に対し
て、マジで熱くなれた

メジャー3rdシングルは大黒摩季の大ヒット曲「熱くなれ」のカバーとオリジナル曲「生きるための3秒ルール」の両A面。メジャーへとフィールドを移して1年。生きるために熱く戦う5人の姿を、その目に焼き付けてほしい。
取材:清水素子

「熱くなれ」は大黒摩季さんが20年前に発表した曲ですが、なぜ今回この曲をカバーすることにしたのでしょう?

みく
メジャーデビュー作の「千年DIVE!!!!!」で歌詞を提供していただいた時、大黒さんとお話しさせていただく機会があったんですけど、アーティスト性はもちろん人間性も本当に素晴らしい方だったんですよ。すごく気を遣ってくださる方で、初対面で緊張している僕らの気持ちをほぐしてくださったり、熊本の震災の時にはひとりで被災地支援に行かれたりもしていたみたいで。そんな大黒さんに、作品を通じてもう一度触れてみたかったんですね。
ゆうき
それで「熱くなれ」を選んだんです。NHKのアトランタオリンピック放送のテーマソングということで、当時まだ音楽に興味がなかった俺でも覚えてるくらいヒットした曲だし。
輝喜
夏という季節にも合う上、僕らみたいなロックバンドがカッコ良く演奏してる絵が想像できたんですよね。ただ、同じロックでもアンカフェならではのアプローチをしたいということで、サウンドプロデュースを大島こうすけさんにお願いしたら、ロックじゃない要素もいっぱい入っていて(笑)。
takuya
中でもフュージョン的な要素が多くて、コード進行が複雑だからギターは大変でした。でも、その分、勉強になりましたね。

ヴォーカルもシャウト気味の歌い出しから熱と力がこもっていて、これまでとはひと味違うなと。

みく
大島さんにCDを聴いた人が“この人、歌ったあと死んでいるんじゃない?”と思うくらいの熱量で歌ってみてって言われて、がむしゃらに声を出してみたんです。そしたらすごく気持ち良くて、その声を聴いたら自分でも感動しちゃって! “あぁ、これが心から伝えるっていうことなのか”と、自分たちの存在を世界に訴えるような気持ちで歌いました。コーラスを入れてくださった大黒さんのストイックな在り方にも感銘を受けたし、愛ある教えを受けて、自分たちも音楽に対してマジで熱くなることができたんですよ。
カノン
その甲斐あってか、曲を聴いた大黒さんがポロッと“カッコ良くなったじゃん”って言ってくださって、すげぇ嬉しかったです!

もう1曲の「生きるための3秒ルール」はややダークな、けれどインパクトのあるアッパーチューンですね。

輝喜
ずっとアンカフェは“ダンスロック”というものを提示してきたんですけど、従来とはひと味違う、独特な雰囲気の4つ打ち曲を作りたかったんですよね。歌も言葉を叫んでいるようなサビがいいなぁと進めた結果、静と動のメリハリがあって、シンプルだけどパワーを感じる曲になったと思います。
takuya
スピーカーで聴くとひとつの音の塊になって飛んでくるみたいで、すごくカッコ良いんですよね。
カノン
ただ、ベースはサビまで出てこないんで、サビに全ての想いをブチ込みました。そこが俺の“3秒”です!

そもそも、このタイトルの意味するところは?

みく
個人的に“3”ってすごく不思議な数字だと思うんですよ。例えばウルトラマンが動けるのも3分だったり、野球の3アウトにバスケの3秒ルールだとか。あと、食べ物が落ちた時も“3秒までなら大丈夫”っていう3秒ルールがあるじゃないですか。それで3秒という時間に、すごく神聖で輝ける瞬間を感じたんです。そこに掛けて、せっかくもらった命、思いっ切り擦り減らして虐めてやったほうが後悔しないんじゃないか?っていうのが、この曲で一番言いたかったことですね。逆に通常盤収録の「逃避回路」はインディーズ時代からのライヴチューンのセルフカバーなので、10年以上前に書いた歌詞を歌うのが恥ずかしかったです。でも、これも紛れもなく自分なんだって受け止めて歌ったおかげで、ライヴでも改めて歌詞に想いを寄せて歌えるようになりました。
ゆうき
曲もオリジナルに比べるとイントロからスピード感が増しているし、リズムは変わっていないのにギターが増えただけでこんなに変わるんだ!って。ピアノが入っている部分も、すごくオシャレなんですよ。

初回限定盤のほうに入っているスカイダイビング、断食道場といった企画映像も楽しそうですね。

takuya
スカイダイビングは、いざ飛ぶぞ!ってセスナに乗り込む瞬間から、もう恐怖しかなくて…。
輝喜
帰ってきたらtakuyaは本当に顔が青かった(笑)。断食道場のほうは撮影チームが『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』とかもやっている方々で、すごく面白く撮っていただきました。
カノン
お寺でいろんな試練を与えられるっていうね。
みく
そこでも修行してきました(笑)。メジャーデビューして、やっと歌うことに対して命懸けになれて。自分の“生きる”っていうのは歌うことだと思っているから、10月からのツアー『生きるために熱くなれ』でも、戦っている姿をステージで観てほしいです。そこからみなさんそれぞれの“生きる”を見つけて、いつか僕たちに見せてほしいですね。
輝喜
先月より、昨日より、少しでも前に進めてると思えるように自分を磨いていきたい。もちろん一番はドラマーとして。
takuya
自分の場合、感動だったり想いを届けるためにギターを弾いていくことが“生きる”なのかなと。

ちなみにカノンさんとゆうきさんの“生きる”は?

カノン
曲を作ることですかね。納得するものって一生作れないだろうけど、やっぱり楽しくてやめられない。
ゆうき
僕は、その都度楽しいことを見つけることと、美味しいものを食べることです。最近は1回冷めていたパンケーキブームがまた来ていて、やっぱり一番好きなのは横浜のソンジン。ふっくらと厚みのあるパンケーキがオススメです。
みく
人としてもミュージシャンとしても、パンケーキのように厚く生きていきたいですね。もっともっと厚くなれ!(笑)
「熱くなれ / 生きるための3秒ルール」2016年09月14日発売White Café/Being
    • 【初回限定盤A(DVD付)】
    • JBCW-6011 2160円
    • 【初回限定盤B(DVD付)】
    • JBCW-6012 2160円
    • 【通常盤】
    • JBCW-4001 1000円
アンティック-珈琲店- プロフィール

アンティックカフェ:2003年に結成。これまで二度の日本武道館公演を行ないインディーズシーンで勢力的に活動。大規模なワールドツアーも開催し海外でも高い人気を誇る彼らは15年8月、さらなる野望を胸に「千年DIVE!!!!!」で華々しくメジャーデビュー。そして、17年2月にメジャー1stアルバム『ラフ・ソング』をリリース! アンティック-珈琲店- オフィシャルHP

OKMusic編集部

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