【FUKI】さまざまな愛のかたちが詰ま
ったラブソング集

強さと儚さを併せ持つ歌声が魅力のFUKI。リアルで心を打つラブソングだけでなく、周りにいる全ての人への愛を歌った楽曲がたっぷり堪能できる1stアルバムがついに完成! 今の心境を話してもらった。
取材:吉田可奈

1stフルアルバムを完成させた今の気持ちを教えてください。

今まで自分が生きていた中で生まれた曲や、感じた言葉を詰め込んだ歌詞が1枚になっていることに感動しました。

アルバムでは、さまざまな愛のかたちがたくさん聴けますね。

はい。これまでは男女の恋愛に主軸を置いたラブソングが多かったんですが、フルアルバムを作る時に、恋人への愛情だけでなく、家族や友達への愛も描いた曲も入れたいと思ったんです。以前から、そういった大きな意味での愛の歌はたくさん作っていたので、やっとみなさんに聴かせられると思うと、本当に嬉しいです。

1曲目の「365」は、すごく曲に勢いがありますよね。

ありがとうございます。この曲はプロデューサーのEIGOさんと初めて一緒に作った曲なんです。それまではひとりで楽曲制作をしていたので、限界があったんですよね。でも、一緒に作り始めてから一気に幅も広がったし、しっかりと意味を持って楽曲を作れるようになったんです。さらに、今回は“日常の素顔”をテーマにしようと思っていたので、“毎日”という意味を持つタイトル曲であるこの「365」を1曲目にしました。

ちなみに、FUKIさんの素顔が一番色濃く出た曲はどの曲だと思いますか?

タイトル曲にもなっている「LOVE DIARY」です。聴いた人が温かい気持ちになれるようにと思って作った曲なので、ギスギスした言葉はひとつも入れていないんです。今作にはリアルだからこそ共感してもらえる「キミがスキ」「キミじゃなきゃ」「キミへ」の“キミキミキミ”がかなり濃いインパクトを持っているので、息抜きができる曲に仕上がったと思います。

これだけのラブソングを歌うことで、自身の恋愛観はどう変わったと思いますか?

う~ん…恋愛観にあまり変化はないと思うんですが、ラブソングの描き方は変わりました。これまでは気持ちをぶつけるように歌詞を書くことが多かったんですよ。だからこそ、実体験が多かったんです。でも、EIGOさんや、今回ご一緒させていただいた佐伯ユウスケさんと曲作りをすることで、もっと柔らかく歌詞を書きたいと思ったり、もっと聴き手に想像させるような歌詞を書きたいとも思うようになったんです。そこで生まれたのが「ふたりいろ」なんです。

となると、この曲は挑戦した曲になったわけですね。

はい。最初に佐伯さんに曲をもらった時に、佐伯さんが思うように私が歌詞を解釈していなかったんです。そこでいろいろディスカッションを重ねていくうちに自分の中にあるものだけではなく、想像や妄想の中から言葉が生まれてきたんです。

それができるようになると、かなり大きな成長へとつながりますよね。

そうですね。書きたい世界が広がった気がします。

先日のワンマンライヴ(6月27日@渋谷 WWW)を観せていただいたのですが、今作に収録されている「ホンモノの恋、はじめませんか?」では、ダンスを披露していましたよね。

そうなんです! みんなも“良かったね”と言ってくれたので、思い切って踊ってみて良かったです。みんなもノリながら楽しそうに盛り上がってくれたので、いつもとは違う楽しみ方ができたと思います。

どういう流れでダンスをすることになったのですか?

EIGOさんと打ち合わせをしている時に、“踊っちゃう?”って軽いノリで話していたら、本当に踊ることになったんです(笑)。ダンスは中学生の頃から高校2年生ぐらいまでやっていたので、何事もやっていて悪いことはないんだなと思いましたね。でも、振り付けもギリギリだったのですごく緊張したんです。

またダンスも観られるかもしれない?

どうでしょう?(笑) でも、いろんなことに挑戦し続けていきたいですね。

この曲ができたのは何がきっかけだったのですか?

夏にリリースするシングルだったこともあり、EIGOさんと“次の曲はさわやかな曲がいいね”と話していたんです。そこで、最近友達とご飯を食べていた時に、みんなが結婚したり、仕事やバイトでどんどん立場が上になって、気持ちを出すことに臆病になっているという話をしたって言ったら、“それを歌詞にしようよ!”って言ってくれたんです。きっと、大人になると“好きって何だろう?”って思うことが増えると思うんですよ。でも、年齢なんて関係なく輝いていようというメッセージをしっかりと込めて曲を完成させました。

曲の幅が広がることで、生活に変化はありましたか?

もっといろんなものを見ようと、アクティブになった気がします。以前はひとりでいるのが楽で、人と会うことを面倒に感じていたんですよ。でも、今は人の温かさに触れる機会が増えて、歌詞もすごく書きやすくなったんです。アルバムを作ることで、人間としても成長したのかもしれませんね。

気分転換はどんなふうにされているのですか?

ひとりで海に行って、ボーっとしていると、頭の中が整理されていくんです。お薦めは森戸海岸や一色海岸。秋冬は人が少なくなるし、気持ち良いと思うので、ぜひ行ってみてくださいね。そこに行く道中に、今作を聴いてもらえたのなら、最高に嬉しいです。
『LOVE DIARY』2016年09月21日発売AndRec
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • VIZL-1047 3500円
    • 【通常盤】
    • VICL-64587 2800円
FUKI プロフィール

フキ:東京都出身。幼少の頃から歌と踊りに目覚め、ダンススクールに通う日々を過ごす。そこから次第にヴォーカリストへの想いを強く募らせ、オリジナル曲を書き、ライヴハウスで歌い始める。そこで平井大やシェネルを手掛けるプロデューサーのEIGOに見出され、本格的な歌手活動を開始。15年10月にデジタルシングル「キミじゃなきゃ」でメジャーデビューを果たした。FUKI オフィシャルHP

OKMusic編集部

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