L→R TAISEI(Vo)、KEN(Ba)、NAOKI(Gu)、SHOHEI(Dr)

L→R TAISEI(Vo)、KEN(Ba)、NAOKI(Gu)、SHOHEI(Dr)

バンド結成から30余年を経た後という奇跡のメジャーデビューから10カ月、ついに新作オリジナルアルバム『WAO!!!!』がリリースされた。TAISEI(Vo)、NAOKI(Gu)の両名に、らしさがパンパンに詰まった本作について語ってもらったぜ!
取材:帆苅智之

これはSAの基本であると思いますが、歌メロもギターリフもコーラスもキャッチーかつメロディアスで、新作『WAO!!!!』はとにかく全曲が分かりやすいですよね。

NAOKI
それを大事にしてるからね。“大体こんなもんでいいか?”ではなくて、その曲の持っている顔を見ながら、リフもソロもコーラスワークもしっかりと置いていく。曲が子供だとしたら、その子に“こういう服を着せてあげたい”というようなことを一個一個やっていくんだよね。
TAISEI
歌メロに関しては完全に身体に染み着いたものだよね。録り溜めていたメロディーを聴き直して、“これはいいな”って思うもので曲を作るんだけど、それはフッと鼻歌で出てきたものが多かったりするからね。

以前、TAISEIさんの音楽的バックボーンはオールディーズやザ・ビートルズだとうかがった記憶がありますが。

TAISEI
うん。今回はそれもそうだし、“今、SAは自分たち自身のルーツ音楽を出さなきゃだめだな”というところは今まで以上にあったよね。特に自分たちがテレビで観ていた歌謡曲のスターのメロディー。それらをリアリティーを持って出しているバンドが残念ながら今はいないから、“だったら、俺らがやろうかな”という気持ちはあったね。

ちなみにNAOKIさんは自身のバックボーンはどの辺にあると考えていますか?

NAOKI
もともとはフォークソングです。ただ、河島英五さんの畳み掛ける感じが好きだったりしたから、そこが直接メロディーに反映されているとは思えないので、最近は自分でもよく分からなくなってるんだけど(苦笑)。でも、メロディーを考えるのが好きで、ギターソロも昔からメロディックなものばかりやってるよね。“こんなん弾きたいねん”って自分だけでやるようなものは、俺は音楽だと思ってへんし、その楽曲の持つ匂いに寄り添うようなギターを弾きたいところがあるからね。

なるほど。あと、『WAO!!!!』のサウンドは基本的にロックバンドのそれではありますが、随所随所で小技を取り込んでますよね。

TAISEI
入ってるよね。何かね、自分の中でニヤッとできるものを作りたいところはあって。大っぴらには言わないけど、“これはあそこのアレだよな”みたいな(笑)。

例えば、「LOVE’N’ROLL」のイントロではスウィートなドゥーワップが聴けますし、「ケリをつけろ」ではリズムにブラックミュージックの要素を取り入れていますね。ただ、いずれもそれらが前面に出すぎているわけでなく、実にいい塩梅に仕上がっているのが本作の特徴だとも思います。

TAISEI
やっぱり俺たちは昭和の音楽をずっと聴いてきたから、DNAには昭和のロックがあって、今回のアルバムではそうした日本の音楽に対するオマージュを出したいところがあったんだよね。「ケリをつけろ」ならザ・ローリング・ストーンズの不良性のあるサウンドを日本人がやった時の匂い…パンク前夜の、俺らが子供の頃、“恐いお兄さんたちだなぁ”と思っていた時の匂いだよね。

ドゥーワップにしても本場のものではなく…という?

TAISEI
そう。俺らが子供の頃にオールディーズブームがあったでしょ? あの時、シャネルズを筆頭にいろんなドゥーワップ・グループがいたし、R&Rバンドにもドゥーワップの要素を入れている人たちもいて、そういったものが俺らにも残ってるんだよね。そりゃあ、本物はザ・スプリームスやザ・ドリフターズなんだけど、日本製のどこかチープなものにニヤッとさせられるから。俺らは“外人になりたがっていた大人たち”を見ていた世代だからね。

その辺でも身体に染み着いたものが出てきたという感じでしょうか?

TAISEI
まぁ、SAは今までもそういう洒落っ気のある音楽をやってきたわけだし。
NAOKI
うん。ほんとそういうのをやるバンドなんだよね(笑)。曲のオープニングや間奏に突っ込んだり、常々いろんなことをやってきたからね。
TAISEI
今回も《どっちみち笑ったモン勝ち》(「ピーハツグンバツWACKY NIGHT」)って感じだよね。

「Andy」のシャウトを抑えた歌唱法はどことなく沢田研二風だなと思っていたところだったのですが、この辺は意識的だったのですね。

TAISEI
あ、ジュリーっぽい? 実際、これだけじゃなくて、いろんな曲で“ジュリー、ジュリー”って言ってたよ(笑)。まぁ、僕らが小学生の頃、沢田研二がスターだったからね。
NAOKI
あの人の持っている色気は俺ら共有しているからね。“あぁ、あれね”で分かり合えたよ(笑)。

「WATCH ME」の歌詞にはジュリーへのオマージュもありますし。

TAISEI
そうだね。ジュリーの他には松田優作であったり、ショーケン(萩原健一)であったりね。あの辺のギラギラしてるんだけど、どこかずっこけ感があるところはやっぱり好きなんだよね。ロマンを感じる。だから、SAっていちいちカッコ付けてるんじゃないかな? カッコ付けてるんだけど、ずっこけているという(笑)。
NAOKI
ははははは。

こうして面と向かっては言いづらいですけど、それは何となく理解できます(笑)。今作にはそうしたアティチュードもぶち込んだというわけですね。

TAISEI
うん、ぶち込んだね。今回は“ざまぁみろ!”というくらいぶち込んだ。“ざまぁみろ!”と言うと言葉が悪いけど、“どうだ!参ったか!”というところまで見せてやろうという気持ちはあったよね。迷いなく、“どうだ! これがSAのパンクだぜ!”って言えた気はするね。
『WAO!!!!』2016年10月19日発売Imperial Records
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • TECI-1517 4320円
    • 【通常盤】
    • TECI-1518 3240円
SA プロフィール

エス・エー:1984年、当時高校生のTAISEIを中心に結成。ロックンロールに根付いたキャッチーなメロディーとシンガロングな楽曲スタイルが話題となり、パンクスの間で大きな知名度を得るも、3年足らずで解散。そして、根強いファンの後押しにより、99年にTAISEIソロプロジェクトとして再始動を果たす。それを機に2002年に最強の布陣である現メンバーが揃い、精力的な活動を開始。16年1月にベストアルバム『ハローグッドバイ』でメジャーデビューを果たした。SA オフィシャルHP

OKMusic編集部

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