L→R ATSUSHI(Dancer)、HIROKI(Gu)、桜井 誠(Dr)、Kj(Vo&Gu)、KenKen(Ba)、BOTS(DJ)、DRI-V(Dancer)

L→R ATSUSHI(Dancer)、HIROKI(Gu)、桜井 誠(Dr)、Kj(Vo&Gu)、KenKen(Ba)、BOTS(DJ)、DRI-V(Dancer)

【Dragon Ash】飽くなき探求心、そし
て愛と感謝。20年目の進化を告げる傑
作!

デビュー20周年を迎えたDragon Ashが、11thアルバム『MAJESTIC』をリリースする。前作『THE FACES』から3年4カ月。伸びやかなチャレンジやエモーショナルなバンド感が表れた、メモリアルに留まらない一枚になっている。Kj(Vo&Gu)、桜井 誠(Dr)のふたりに訊いた。
取材:高橋美穂

20歳っていうより、成人式から1年目っ
ていう感覚

まず、アルバムを制作する際にデビュー20年ということは頭にありましたか?

Kj
そうね、20周年じゃなかったら作っていないと思う。20周年だからツアーをやろう、その逆算でツアーまでにアルバムを出そうっていう。

ツアーありきだったのですね。

Kj
全、日本のバンドはそうですよ!

そうですね(笑)。音楽的なテーマはありましたか?

Kj
うん、大幅に音も変えているので。音像というところもそうだし、いろんな部分をアップデートしているから、メンバー個々にこうしてほしいっていうのはずっと話しながらやってて、序盤は。

前作の『THE FACES』をリリースして、ツアーをやって、感じたことなどを踏まえた上で、今回のアップデートにつながっていったわけですか?

Kj
うん。『THE FACES』は音楽的にどうこうとかそういうことではなくて、文字通り死に物狂いで作ってたんで、そこで俺が果たそうとしていた責任は果たした。ただただ音と戯れるように楽しく、一生懸命やりましたね。あとは、KenKenがここからアルバム全曲弾いているので、まったく違うアンサンブルになっているし。

桜井さんはKenKenさんとリズム隊としてタッグを組んでいる立場ですが、どうでしたか?

桜井
心配ないですね。彼はもともと出るところと引くところの理解度が高い人なので。

聴かせていただいて、20周年の節目だから総括と感謝に彩られた作品になってもおかしくないと思っていたのですが、もちろんそういう側面はありつつも、もっとバンドとしての向上心や未来が見える一枚になっていると思いました。

Kj
言われてみれば、20歳だよっていう感覚より、成人式から1年目っていう感覚だよね。それまでやってきたどうこうっていうよりは、こっからのDragon Ashっていう。大人1年目っていう感じ。フレッシュマンな気持ちです。

ツアーを見据えて作ったと仰っていましたが、ライヴ感だけではなく、盤としての音作りも相当こだわっていますよね。

Kj
うん。序盤に作っていた曲はだいぶ納得いかなくて、何回もトラックダウンをやり直した。ギターも全部取り直したし、かなり試行錯誤をしたからプロが聴いても音はいいって言ってくれると思う。

今までと比べて、どうですか?

Kj
まぁ、緻密さで言えば今までのほうが緻密なんだけどね、音数とか。だけど…難しいなぁ、音楽的な話だから。ミックスの仕方とかを変えたんだよね。全部が聴こえるように整理して。でもね、デモは今までのドラゴン史上、一番大雑把に作ったんだよ。特に後半に作った曲は。だから、メンバーみんながアレンジしているところもある。

それはみんなに委ねたかったからですか?

Kj
うん。そっちのほうが今のバランスに合っているんじゃないかなって。抜かないでそのまま残る音に関しては超緻密に作っていくけど、ドラムとかベースのガイドはラフに入っているっていう。個々の思考の余地を増やしたんだよね。
桜井
言っても、デモはちゃんと作っていますよ。

まぁ、私が想像する“ラフ”とは違うんだろうけど(笑)。

桜井
そうだと思います(笑)。だけど、昔だったら16小節あるものは16小節分組んであったものが、4小節のループで表現されてて、ここの抜けのところは何か考えてねっていう。そういう感じですね。雑っていうわけではない(笑)。
Kj
淡々としていたっていう感じかな。

そこに個々が自分の色を入れていくっていう。

桜井
そこは昔から変わんないんですけど、今回はより余白があったかな。

そのエピソードを聞くと、メンバーのキャラクターやバンド感を出したかったのかなって思いますけど。

Kj
そうかもしれない。今回のアルバムは難産の曲もないし…と言っても全員がいろんなことをやっていて忙しいから、全員のスケジュールが合う時を探って、そこに目掛けて曲を作っていったんだけど。それでも楽しくクリエイティブに作っていったから、心に余裕があったんだと思う。あと、「Beside You」あたりから、曲の化け方がエグいなと思うようになって。

化け方?

Kj
デモからの変わり方。俺のデモにドラムが入って、ベースが入って、スクラッチが入って…ってドラゴンになっていく様がだいぶカッコ良くて。ほんとは「Beside You」もシングルにする予定じゃなかったんだけど、化け方が超カッコ良かったから。そのへんから、そっちのケミストリーを楽しむほうがいいのかもって切り替わっていったんだよね。

20年目のバンドマジックって美しいですね。

Kj
でも、俺にしか分からないんだよね。1から作ってる人間じゃないと、その劇的な変化が分からないから。

過程が見えるわけですからね。

Kj
そうそう。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着