【安田レイ】別れと向き合うやさしく
温かい極上バラード

誰にも訪れる“別れ”。その別れがいつか思い出になり、新しい一歩を踏み出す勇気になる。そんなメッセージを届けてくれる切なくもやさしい「きみのうた」。さらに彼女らしい応援歌も収録したシングルについて語ってもらった。
取材:吉田可奈

「きみのうた」はアニメ『夏目友人帳 陸』のエンディングテーマとして、レイさん自身が歌詞を書き下ろした曲なのですね。

はい。アニメを観させてただいた時に、主人公が出会いと別れを経験しながら、ひとりだけの力ではなく、いろんな人たちの力を借りて前に進むストーリーにすごく共感したんです。その物語に沿うような、“別れ”をテーマに歌詞を書き上げました。自分で歌詞を書くことによって、よりありのままの自分の姿が出せと思います。さらに、素直に気持ちを言葉にすることによって、気持ちも楽になるだけでなく、考えていることが整理できたので、これからももっと歌詞を書きたいと思えたんです。

この曲は実体験をもとに描かれているのですか?

そうです。過去に経験したさまざまな別れのシーン…その時、目の前に広がっていた景色や感情を具体的に思い出しながら言葉を選んでいきました。

その作業は辛くありませんでしたか?

切なくなることはありました。でも、想い出や感情、記憶が詰まっている風景をもう一度見に行くことで、改めてその気持ちが整理できたんです。さらに、別れた人の姿は見えなくても側にいると思える瞬間もありました。その時に、“別れ=苦しい、前に進めない”と思うのではなく、安心感やその人に対する感謝、そこから前に踏み出す光のようなものを感じられる歌詞を書こうと思えたんです。

この曲はレイさんの個人的な想いを歌っているかもしれないですが、聴いた人の経験にも重なる曲ですよね。

そうなってもらえたら嬉しいですね。MVがすでに公開されているんですが、 “似たような経験をしたことがある”というメッセージもいただきました。その感想を聞いた瞬間、すごくホッとしたんです。この曲を聴いて、MVを観て、過去の別れを思い出して涙を流すかもしれないけど、それによって前に一歩進もうと思ってもらえるような、元気を与える一曲になってほしいです。

今作も積極的に作詞に参加されていますが、作詞をすることで新しく気付いたことはありますか?

実は歌詞を読んだスタッフさんに“レイちゃん、こんなに泣いていて大丈夫?”って言われたんです(笑)。確かに、歌詞の主人公はよく涙を流しているんですよ。私も日常で自分の感情を抑え切れずに涙を流すことが多いですね。

例えばどんな時に?

家の中で音楽を流している時に、ふと聴こえてくるメロディーや声質にグッときて泣いたりすることが多いです。あとは、普段気持ちを素直に言葉にすることができるタイプではないので、感情だけが残り、それが涙になって流れると、気持ちがきれいに洗い流されることが多いんです。私なりの“涙活”です。この曲のMVもラストでは感情が抑え切れなくなって、自然と泣いてしまったんです。

それくらい気持ちが前面に出た曲なのですね。

はい。タイトルの“きみのうた”も“君を思った歌”という意味はもちろん、“いつかふたりで歌った鼻歌”、さらには“リスナーさんにとっての君の歌”という意味もあるんです。これから聴いてくれる人が増えることにより、新たな「きみのうた」が増えていったら嬉しいですね。

これまでのレイさんは明るくて元気という印象があるからこそ、この曲では多くのギャップを感じると思います。

そうかもしれないですね。基本的に全部全力だから感情的に映るのかも(笑)。隠し事もできないし、表情や態度に感情が出てしまうので、何かあるとすぐに気付かれちゃうんです(苦笑)。とはいえ、私は自分からその気持ち積極的に話すタイプではないのに、寄り添って聴いてくれる人たちには本当に感謝しているんです。この曲でも大切な人たちとの大切な想い出を《夢の中 枯れない花》と表現していて。きっと聴いてくれる人たちにも、そういう大切な想い出があると思うので、思い浮かべながら聴いてもらえたら嬉しいです。

一方のカップリング曲「up to ME」は、「きみのうた」とはまったく異なる世界観のエールソングですね。

そうなんです。この曲は今の自分の叫びや、今の若い子たちに対して私が感じていることを代弁したいと思ったんです。

例えば、どんなことでしょう?

今の若い子たちってどちらかと言うと、大人に遠慮して本当にやりたいことができていないことが多い気がするんです。でも、根っこには絶対に熱い部分を持っていて…そんな姿を見るたびに、“もっと自分に素直になって思うことを前面に出していけば、必ず新しい道が広がるから、もっと自分を信じて”と思うんです。私も小さな頃から“歌手になりたい”と言っていましたが、かなり多くの人に反対されていたんです。でも、その意見に屈することなく、一歩踏み出したからこそ、今こうしていられるんです。もちろん、不安なこともあると思うけど、若いからこそ持っている“根拠のない自信”って無敵だと思うんですよ。自分の人生は自分のもの。生きていくのは自分自身だから正直になってほしいし、自分らしく生きてほしいという想いを歌詞に込めました。

では、最後にメッセージをお願いします。

今は自分の言葉を歌詞にして歌うことが楽しいし、すごくやり甲斐を感じているんです。最近では作曲も勉強していて、いつか自分の作詞作曲の歌をCDにしたいと思っています。今はいろんなアーティストさんに出会い、刺激をもらっているので、それを糧に自分らしさをもっと追及して、いい曲をどんどん作り届けていきたいですね。
「きみのうた」2017年05月24日発売SME Records
    • 【通常盤】
    • SECL-2161 1200円
    • 【期間生産限定盤】
    • SECL-2162 1300円
    • ※アニメJK仕様
安田レイ プロフィール

ヤスダレイ:1993年4月15日、アメリカ・ノースカロライナ州生まれ。3歳で日本へ。10歳の頃、母親が聴いていた宇多田ヒカルに衝撃を受けてシンガーを志す。13歳で元気ロケッツのオーディションに合格し、ヴォーカリストとしての才能を開花させる。20歳を迎えた13年、“自身の歌声をもっともっとたくさんの人々の心に直接届けたい”という強い想いを胸に、ソロシンガーとしてシングル「Best of my Love」でデビュー。『LUMINE EST』のシーズンビジュアルに抜擢されるなどマルチに活躍中!安田レイ オフィシャルHP

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