L→R あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、すぅ(Vo&Gu)、ゆかるん(Key)

L→R あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、すぅ(Vo&Gu)、ゆかるん(Key)

【SILENT SIREN】幅広い世代に届けら
れる音楽をやりたいので、こういう曲
が増えるのはすごく嬉しい

レーベル移籍第二弾シングル「AKANE/あわあわ」は、サイサイの魅力である切なさとポップさの両面が際立った両A面シングル。夏に向けてライヴで聴くのが楽しみな一枚になった。
取材:榑林史章

「AKANE」はグッとくるバラードで、こういうゆったりした曲調は久しぶりな気がしました。

すぅ
そうですね。今回は速いテンポで疾走感があるものより、聴かせるスロー寄りのテンポの曲にしたいと、チーム内で話し合っていたんです。シンプルでBPMが速くない分、丁寧に演奏しなくちゃいけなくて。でも、構成として1番のサビのあとにDメロがくるものは、初めてだったんです。おかげでとても新鮮な気持ちで歌うことができたし、変にまったりすることなく、飽きずに聴いてもらえると思います。シンプルだけれど、こだわるところにはこだわった感じです。
あいにゃん
歌詞がストーリーになっていて、Dメロで特に感情的になるので、それをどう音でも表現するか考えて。
ゆかるん
テンポ的にもゆっくりなので、どんな世代でも聴きやすいと思います。私の場合はピアノのリズムの取り方とコーラスの兼ね合いが、地味に難しかったですけど。
ひなんちゅ
ツアーでやると思うんですけど、スローはミスが目立ちやすいので緊張しそう。

お父さんと息子の絆を題材にした『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』というテレビドラマのエンディングテーマですが、台本を読んでから作詞を?

すぅ
はい。それで“親子”をテーマにして、ドラマを観ていない人とか、どんな親子関係の人でも、自分と重ねてもらえるように情景をいかに伝えるかを考えて書きました。
あいにゃん
“ありがとう”と伝えることの大事さをすごく感じたし、すごく温かい気持ちになれる曲ですね。
ひなんちゅ
子供世代にも聴いてほしいけど、きっとお父さん世代が聴いてもグッときますよね。
ゆかるん
私自身は反抗期みたいなものもなかったけど、自分が年齢を重ねて仕事をするようになってから分かった、親の気持ちや父親の偉大さがあって。それを実感している今の私たちだからこそ伝えなきゃいけないことがあるなって、それを今の10代の子にも聴いてほしいと思いました。
すぅ
そういう自分たちの経験とドラマの設定を上手くリンクさせながら作ることができた曲ですね。

“AKANE”と、あえてローマ字なのもポイントで。

すぅ
夕陽の色とか、公園で遊んだ帰り道のこととか、それぞれの中にある色や風景を思い出してほしいと思ってローマ字にしました。ファンの方で“あかねって名前なんです”って子が、ちらほらいて。ライヴで会うのも楽しみですね。

両A面のもう一曲の「あわあわ」は明るく楽しい曲ですね。

あいにゃん
これはNHK Eテレの番組『すイエんサー』のエンディングテーマなのですが、番組を観ている小中学生にも楽しんでいただけるように、一緒に口ずさめる分かりやすさをコンセプトにしました。いろんな悩み事も泡が弾け飛ぶように解決して、みんなで笑って歌っていようという歌詞です。テンポは変わらないけど、Dメロから音数が増えるので、そこはライヴ映えする構成だと思うし。シッピングモールでやると、小さい子に振り付けをレクチャーしているゆかるんが、歌のお姉さんみたいでかわいいんです!
ゆかるん
サビの部分だけですけど、小さい子供でもすぐ覚えられる簡単なものなんです。お父さんに肩車してもらってやってくれている子なんかも、たくさんいますね。
ひなんちゅ
今までもサイサイには、ポップな曲とカッコ良い曲の二面性があったけど、「あわあわ」はポップな中でも相当ポップなほうなので、逆にすごくカッコ良い曲の前にやるとギャップが出せていいんじゃないかな。
すぅ
そもそも特定の世代に偏ることなく、幅広い世代に届けられる音楽をやりたいと思って活動しているので、こういう曲が増えるのはすごく嬉しいですね。
ひなんちゅ
『NHK紅白歌合戦』に一歩近付けたかな?(笑)
すぅ
見えたな!(笑)

「AKANE」はお父さん世代でもグッとくる曲で、「あわあわ」は小さい子供でも楽しめる曲。で、その間の世代には「Kaleidoscope」をと? これは2曲の中間というか、カッコ良い系の曲ですね。

すぅ
映画『ヘルタースケルター』を観て、勝手に主題歌をイメージして書きました。私たちは音楽業界で“目立たなきゃ!”とか“新しいことをしなきゃ!”というプレッシャーと、自分のやりたいこととの間で日々葛藤しているんで、この世界で好きなことをやりながら生きて行くんだ!と、主人公のリリコの状況と重ねながら歌いました。

なるほど。万華鏡のようなキラキラした感じは、『ヘルタースケルター』の監督である蜷川実花さんの世界観なのですね。

すぅ
それに万華鏡はどんどんかたちを変えられるけど、自分の好きなようには変えられないので、それも人生っぽいし。
あいにゃん
すごく万華鏡の世界観と合っていますよね。パッと聴いただけでは分からなくても、何度も聴いていくうちにどんどん気付かされるところがあるから、そういう歌詞はすごくすぅらしいなって思います。
ゆかるん
サビも気持ち良いので、野外のフェスとかでやって青空に響き渡っている様子が浮かぶ曲ですね。
ひなんちゅ
実は私も映画『ヘルタースケルター』の赤とオレンジの色と、蝶の絵をイメージしました。
すぅ
さすが!
ひなんちゅ
でも、3曲の中で一番大変でした。BPMは速くないけど、その分細かくフレーズが込められていて。
あいにゃん
腕の感覚が麻痺して…間奏のところかな?
すぅ
三拍子になるところは結構ヤバかった。練習すればできるけど、最初はできなさすぎてビビりました。
ゆかるん
でも、これはショッピングモールじゃできないので、ツアーとかフェスで浸透させていきたいですね!
「AKANE/あわあわ」2017年05月24日発売ユニバーサルミュージック / EMI Records
    • 【初回限定盤A(DVD付)】
    • UPCH-89329 1944円
    • 【初回限定盤B(DVD付)】
    • UPCH-89330 1944円
    • 【通常盤】
    • UPCH-80468 1300円
SILENT SIREN プロフィール

サイレントサイレン:2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。通称“サイサイ”として親しまれ、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、15年にガールズバンド史上デビューから最短で日本武道館ワンマンライヴを開催。17年にはデビュー5周年記念日にツアーファイナルとしてバンド初となる日本武道館2デイズ公演を成功させ、18年は自身最多となる33公演のライヴハウスツアーを完走。デビュー6年目を迎え、さらに勢いを増す唯一無二のガールズバンド。SILENT SIREN オフィシャルHP

OKMusic編集部

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