取材:ジャガー

1曲1曲のテーマを大切にした名刺代わり
の1枚

「コンセプトをしっかり立てて作ろうかと思ってたんですけど、全体のテーマというよりは、一曲一曲のテーマを大切にしていきたいなと。なので、アルバム全体としては振り幅の大きい作品に仕上がりましたね」(青田)

そう語るように、ニューアルバム『【Hello】』はひとつのジャンルに縛られることなく、1曲1曲に今表現したいことを詰め込んだ作品となっている。

「『禁断の果実』は、スカと歌謡曲を織り交ぜたサウンドに歌詞は現代っていう…すごいコラボで(笑)。原曲の段階では、スカ調の曲を作るだけだったんですけど、プリプロでメンバーと何度か重ねていくうちにボサノバとかが入っていって現在に至ります」(雪希)
「ギターで表情をつけたくて。『足跡』のアコギのストロークは、かなり気を使って繊細に弾きました。ギターでただ肉付けしていくんじゃなくて、歌と一緒の役割をしたいなって。自分の音をちゃんと出さないとね」(刻)
「『企画書』みたいな曲は歌ったことがなかったので、初めは“俺はこういう感じのヴォーカルじゃないでしょ”ってぐらい思ってたんです。自分が作詞作曲になってますが原曲とはだいぶ違っていて。でも、みんなで作り上げていったんですけど、歌入れでは一番楽しかった(笑)。しかも、ライヴでやっても楽しいんですよ。自分になかった新たなものを加えてくれた曲ですね」(青田)

プロデュースにSakura(SONS OF ALL PUSSYS)を迎え、客観的な視点を加えたことも大きな意味を果たしたようだ。

「こだわりがすごくある人で。自分の引き出しにないプレイを要求されたりもしたので時間はかかりましたが、“こういうフレーズやアプローチの仕方もあるんだ”って発見ができたので、すごい勉強になりました。バンド全体で聴いてみた時にもやっぱいいなって」(楓栖)

そして、個性豊かな楽曲をまとめるアルバムタイトルについて語ってもらった。

「いろんな自分たちを出しているんですが、どれも今の自分たちなので名刺代わりの1枚になったかなと。これから僕らを知ってくれる人もそうでない人にも、ここから176BIZが発信していくってことで“Hello”にしました」(コウタ)

9月にはワンマンライヴ、全国ツアーも決定している。この作品を聴けば、彼らのメッセージを生で体感せずにはいられないだろう。

176BIZ プロフィール

ビズイチナナロク:2005年、前身バンドであるベティを期間限定で結成。その後06年3月に176BIZを結成。精力的にライヴ活動を行ないながら、同年9月に1stアルバム『アトリエ』をリリースする。9月6日にCLUB aisaでのワンマンライヴが決定している。176BIZ オフィシャルサイト
公式サイト(アーティスト)

OKMusic編集部

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