【the court】周りと一緒くたにされ
たくない、孤高の存在でいたい

春を匂わせる温かなメロディーに、透き通った歌声が心地良く響く。しかし、そこに乗る詞は過去を懐かしみ、どこか痛々しく、もがきながらもそこから這い上がってやっとゼロ地点に立つ。聴くほどにいろいろな解釈ができるthecourtのアルバムは、制作していく上で各自の心境の変化がサウンドに通じたとのこと。
取材:ジャガー

春を匂わせる温かなメロディーに、透き通った歌声が心地良く響く。しかし、そこに乗る詞は過去を懐かしみ、どこか痛々しく、もがきながらもそこから這い上がってやっとゼロ地点に立つ。聴くほどにいろいろな解釈ができるthecourtのアルバムは、制作していく上で各自の心境の変化がサウンドに通じたとのこと。

「しっかりと曲自体で勝負をする自信がついたんで、激しく自分が前へ出るようなプレイをしなくてもいいんじゃないかなって思いました。このバンドの良さは、そういうことじゃないなって](タノグチ)
「悲しみを表現していたり、楽しい気持ちにさせたりと、一曲一曲カラーが違うんです。そういうのを全部そのまま自分が受け入れて、曲に染まるように弾いてます。とんだカメレオンです(笑)」(カズヤ)
「こういうことを伝えたいっていうのは、俺は実際そんなにないんですよ。“こうなんだ”って決めつけではなく、“俺はこうなんだ”っていう詞なんですよね。だから、聴いた人が新しい発見をしてもらえたらなうれしいかな。あと、強いて言うなら移動中とか、何気ない生活の中で聴いてほしいです」(トキザキ)

楽曲もさることながら、タイトルも印象深い。“リクノコトウ”に込めた想いとは?

「“リクノコトウ”っていうのは、周りと一緒くたにされたくない、孤高の存在でいたいっていう気持ちの表れです。“歌モノ”とだけでくくられたくないんで。僕らの想いとか、僕らにしか出せない音を聴いてほしいし、体感してほしい。ジャケットのデザインにもこだわったんで注目してみてください」(タノグチ)

3人の決意表明とも言える作品が完成した今、彼らはどこへ向かおうとしているのだろう。

「やっぱり、ライヴを突き詰めたいですよね。結成当初のライヴって、ただの自己満足でしかなくて。でも、それがカッコ良いと思ってました。それが最近はずいぶん外側発信になりましたね、もっと一緒に楽しみたいっていう気持ちが強くなったんで。お客さんからもパワーをもらうんで、あの雰囲気を全員でもっと感じていきたいです」(トキザキ)
『リクノコトウ』
    • 『リクノコトウ』
    • HKP-015
    • 2008.04.02
the court プロフィール

コート:2005年に結成、都内を中心にライヴを行ない着実に動員数を伸ばす。06年に発売された1stミニアルバムに収録されている「風も吹かぬ街」は、NHK-FMミュージックスクエアのオープニングテーマに起用される等、話題を呼んだ。the court オフィシャルサイト

OKMusic編集部

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