【JYONGRI】相手に対して熱くなる 瞬
間をテーマに
久しぶりのアップテンポなナンバーは、心地良いグルーヴと切ないメロディーが印象に残る情熱的な曲
取材:岡本 明
これまでと違うタイプの曲ですね。
そうですね。久しぶりにテンポ感がある曲で、デビュー曲『Possession』以来な感じです。
どういうイメージで作ったのですか?
強くてまっすぐで、しっかりとした気持ち、揺るがない愛情、そういうことを歌いたいなと思って。
情熱的で、強気な内容ですね。
強気ですね。それは自信があるからこその強気で。でも、ただ強いだけじゃなく、その強さの裏側に弱さがあるのも感じてほしいです。
相手を思う一途な感じ?
そうです。純粋だから強さがあると思うし、気持ちに迷いがないんです。一方的な恋愛でも両思いであろうとも、それを信じているところに熱さがあるので、一途というのは重要ですね。
気持ちの強さがあるから、いろんな思いを相手にぶつけられるんでしょうね。
自信がなかったり、その気持ちを自分が信じられなかったら、相手にそこまでぶつけられないと思うんですよ。そういう意味では、“嘘のない愛”“嘘のない関係”というものが持つ情熱を歌いたいなと思いました。
生々しく自分を吐き出しているような印象もあったのですが。
そういうリアルさはありますね。よく“Kiss Me”と勘違いしがちなんですけど、“Kiss Me”はお願いだったり、手の届かないものを引き寄せたいという感じなんです。でも、“Kissing Me”はキスをしている真最中、現在進行形なんです。キスをしている時、相手に対して熱くなる瞬間、永遠に離さないって思えたりして。気持ちだけじゃなく、身体で感じるつながりを持てる瞬間にどれだけ思いが大きくなれるかという、その状況の熱さがテーマになっているんです。そういう明確なシチュエーションが私の中であったのでリアル感が伝わると思いますよ。キスしたことのない人でも想像すると、そういう思いともリンクしてくると思う。身体の中がガーッと熱くなる感じを捉えられたらと思って作りました。
そうとう、熱いです(笑)。つながりを求める気持ちの強さが楽曲になりましたね。
実際につながっているから抱ける気持ちであるし、もっとつながりたいから強くなる気持ちでもあるし。その関係の上ではピークであるんですけど、もっと見つめてほしいという気持ちですね。特に女の子には、いくらあっても足りないというところがあって。いくら一緒にいても言葉がほしいし、いなければなおさら確かめるものがほしい。常に見ていてほしい、信じていてほしい気持ちって、どんなに確かなつながりがあるふたりでもあるんじゃないでしょうか。
カップリングの「You’re the One」は対照的に明るい曲で、「Lullaby For You」の英語バージョンも収録されていますね。
『You’re the One』ははにかんだような、ちょっと温かい感じですね。男女問わず、いろんな人に聴いてもらえるラブソングだと思います。『Lullaby For You』はゲーム『すばらしきこのせかい』の海外発売用に英語で書き下ろしたもので、日本語バージョンとは違う感じで聴いていただければ。2007年は素晴らしい年だったので、今年はさらに素晴らしい年にしたいです。今回の『Kissing Me』で。新たな私を年初めにしっかり聴いていただきたいですね。
JYONGRIは大阪府出身の女性シンガー・ソングライターである。4歳〜18歳まで大阪のインターナショナル・スクールに通っていたので英語が堪能だというバイリンガル。また、楽器の方も4歳からクラシック・ピアノ、10歳の時にヴァイオリン、16歳の時にはギターに挑戦したという実力派。そして8歳のときに観た映画『天使にラブ・ソングを…』シリーズの影響からゴスペルを始めたという。
このような素養を持つ彼女が創り出す音楽は、万人に訴えかける力を持つ非常にポピュラリティ溢れるもの。さらに天性の魅力を持つその声質が、音楽をさらに豊穣なものにしている。
06年末に両A面シングル「Possession/My All For You」でメジャー・デビューを果たしたが、「Possession」はイギリス、フィンランドのチャートにも登場するという快挙を成し遂げた。07年2月の2ndシングル「Hop,Step,Jump!」に続き、3月には待望の1stアルバム『Close To Fantasy』をリリース。今後の活躍がますます期待される存在だ。JYONGRI Official Website
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