L→R 菊住守代司(Dr&Cho)、永友聖也(Vo&Gu)、梅田啓介(Ba&Cho)

L→R 菊住守代司(Dr&Cho)、永友聖也(Vo&Gu)、梅田啓介(Ba&Cho)

【キャプテンストライダム】鬱屈して
いたものが一気に爆発した歌詞

恋愛や仕事の不満を一気に爆発させるダンスナンバー「わがままチャック」。よりタフになった3人の快進撃が始まる。
取材:岡本 明

「わがままチャック」は骨太な音でワイルドな曲に仕上がりましたね。

永友
そうですね。前回のリリースから間が開いたので、新しいことをやりたいと思っていたんです。バンドに構造改革が必要だなと。「わがままチャック」はダンスナンバーですね。四つ打ちディスコな感じはこれまでにもあるんですけど、もっと腰に来るグルーヴを目指して。サビは大勢でシンプルなメッセージを叫んでいて、ライヴで解放されるような感じがいいなと思って作りました。

いわゆるボ・ディドリー・ビートですね。

永友
一度使ってみたかったんです。野蛮な感じが出ますからね(笑)。曲を作っている間、ロックってなんだろうって考えたり、悩んだんですね。音楽を何年もやってると、ある程度テクニックでメロディーやアレンジを作れる。でも、そういうのは満足いかなくて。今回はロックらしいものにしたいと思いました。ふと流れてきて、そんなつもりじゃないのに心を奪われたりする。それがロックの力だと思うので。

今回はニューヨークレコーディングで、ドラマーのスティーヴ・ジョーダンをプロデューサーに迎えていますよね。

永友
スティーヴはキース・リチャーズ、エリック・クラプトン、奥田民生さん、僕の好きなアーティストと共演していますから。
菊住
歌に合わせて演奏するというより、いかに歌いたくなる演奏をするかというのがスティーヴの考え方なんです。それはすごい発見でした。ロックンロールなんだから、ひとつのビート、ワングルーヴで踊らせるには、というテーマを徹底的に意識して活かして。ノリを重視してうまく録れました。
梅田
細かいことよりも、メンバーの演奏から出てくるパワーとかノリを大事にすることを教わりましたね。音をつぎはぎして作るのではなく、生楽器の音や歌の芯が太いものを録りたかったし。この曲は歌詞も含めてストレートさが前面に出ていて、すごく良かったと思います。
菊住
自分たちでもこの歌詞のような押しの強い男に憧れがありますね(笑)。
永友
バンドって別人格があるんですよ。個人で暮らしている時と、キャプテンストライダムで歌う時とでは違っていて。ある意味、変身できるし、何者かになれる。“キャプテンストライダム”っていうヒーローっぽい名前を付けたのも変身願望なんです、今思えば(笑)。

ここにきてバンド名が活きてきたと。

永友
当時は気付かなかったんですけど(笑)。バンドをやることで違う自分になったり、何かが開放されたり。それが音楽をやる楽しさだし。いい音楽は、聴いた瞬間に何かが変わる気がするんです。この曲は鬱屈していたものが一気に爆発する歌詞ですね。チャックをしていたものが爆発、それで「わがままチャック」。ふだんはいろんなことにフタをして生活しているけれど、それを開くのがロックだと思うんです。

カップリング曲の「CHERRY BOY」もシンプルなサウンドになっていますね。

永友
リズムがスカなんですけど、気持ちいい裏のリズムが入る演奏をスティーヴが導いてくれました。2008年第1弾になる今回のシングルリリースの他にも、バンドとしてすごく動く年になりそうです。ライブの本数も過去最多になると思いますね。全部吐き出そうと思っていますから。
「わがままチャック」
    • 「わがままチャック」
    • (SMAR)
    • AICL-1815
キャプテンストライダム プロフィール

99年、宇都宮大学の音楽サークル内で結成された3ピース・ロック・バンド。メンバーは永友聖也(vo&g)、梅田啓介(b)、菊住守代司(ds)。ちなみにバンド名は漫画『グラップラー刃牙』の登場人物から言葉の響きが気に入っていただいたんだとか。
ライヴ・イベント『おばけナイター』を主催するなど、精力的なライヴ活動を展開。だが彼らの転機となったのは、やはりレーベル<風待レコード>との出会いだろう。元はっぴいえんどのメンバーにして、日本歌謡界に多数の名曲を残した作詞家としてもよく知られる松本隆が新たに設立したこのインディーズ・レーベルに、キャプストもデモテープ音源を送付。2,000組以上もの応募アーティストの中から見事選ばれ、風待レコード第1弾アーティストとして1stアルバム『ブッコロリー』がリリースされたのは03年のことだった。
ロックンロールの疾走感をベースに、フォーキーな味わいも覗かせるそのサウンドはあくまでもポップ。作詞・作曲を手がける永友のフェイヴァリットは、60sロックや70sフォークに加え、グループ・サウンズまでも軒を連ねる幅広さを見せる。07年発表の3rdアルバム『BAN BAN BAN』では、もはやキャプテンストライダム流としか言いようのない、なんとも聴き心地の良いロックンロール・サウンドが展開されている。キャプテンストライダムOfficial Website
キャプテンストライダム Official Website
キャプテンストライダム オフィシャルサイト

OKMusic編集部

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