あけましておめでとうございます♪ さて、選曲のエキスパート“ミュージックソムリエ”があなたに贈る、日常のワンシーンでふと聴きたくなるあんな曲やこんな曲――今回は年始のスタートダッシュに活かしたい、「開運ソング2017」をご案内します。
(ミュージックソムリエ・ベーシック養成講座11期受講生募集中)http://ms-kouza.jp/annai.html

1.「Hop Step Jump!」/Little Glee
Monster

●ハーモニーに魅了される、リトグリの応援ナンバー
平均年齢17歳の女子高生6人組ボーカルグループ、Little Glee Monster、通称リトグリ。研ぎ澄まされた歌声と6人が織りなす美しいハーモニーが魅力です。彼女たちの曲は、新しい一歩を踏み出したいときに、背中を押してくれるような歌詞が多いです。この曲は、ディスコ調のメロディが特徴。自然と体が動くメロディに前向きな歌詞が合わさり、聴く人の気持ちを高めてくれます。新年は、リトグリの歌声に応援されながら、張り切っていきましょう。
(選曲・文/石井由紀子)

2.「福の種」/チャクラ

●滋味深いお雑煮のような開運ソング
’80年代前半、ジャンルレスなニューウェイブやテクノポップがブームになりました。チャクラは、その中でも飛び抜けてユニークな存在でした。
モダンで無国籍なサウンド。対照的に、和風でどこか懐かしい、小川美潮の天真爛漫な歌唱。具沢山のお雑煮のように、ひらがなと漢字がじわじわ心に沁みて、力が湧いてきます。
彼らの「おちょーし者の行進曲」(細野晴臣プロデュースの傑作アルバム「さてこそ」に収録)も、気持ちを上げるのにおすすめです。
(選曲・文/藤原学)

3.歌劇『ミレイユ』より「おお、軽やか
なツバメ」/ナタリー・デセイ

●幸運を引き寄せる、真珠のように輝く歌声
『ミレイユ』はフランスの作曲家グノーの作品で、舞台は南仏プロヴァンス地方。地主の娘ミレイユと貧しい農夫ヴァンサンの純愛物語です。
華やかなイントロ、高音が響く軽やかなメロディー、「空は輝き、鳥は歌う」という歌詞、すべてがうまく組み合わさって、新年にふさわしく心が沸き立ちます。この曲は、コロラトゥーラという細かい音符を速く転がすように歌う技術を得意とする、軽い声質のソプラノ歌手が歌います。今回ご紹介するデセイは、コロラトゥーラ・ソプラノを代表するひとりです。たくさんの丸い真珠の玉がコロコロと転がるようで美しく、耳に心地よいことこの上なし。
どうかみなさまにとっても2017年が、ツバメのように自由にのびのびと、空を飛ぶかのような素晴らしい一年となりますように。
(選曲・文/山本陽子)

4.「新しい日々~LUNA ROSSA~」/PE'
Z

●ビビッドな音で新たな決意
2015年、活動15年にして惜しくも解散してしまったPE’Z。どの曲を聴いてもアグレッシブでビビッドな音にアドレナリンが体
内を巡ります。そして「新しい日々~LUNA ROSSA~」のイントロには、自分が持っている“新しい日々”=夜明けというイメ
ージのせいか、瑠璃色に染まる夜明けの空がオレンジに変わっていく様が見えます。まさに新年の朝。やがてバンド全体の演奏になるとビートとリードの中に無限大の可能性を感じるでしょう。
この躍動感を年初に味わうと、1年間、突っ走っていける気がします。
(選曲・文/ 齊藤靖英 )

5.「Do The Funky chicken」/RUFUS T
HOMAS

●おめでたい鶏ダンス・チューンで2017年はもらった!
鶏のようでいながら人間味がはみ出している鳴きまね、意味は分からなくても煽られてしまう演説、そして唾が飛んできそうな威勢の良い歌唱と、ルーファスの魅力が詰まった楽曲です。
ルーファス・トーマスは、メンフィスを拠点に活動していたソウル・シンガー。彼はDJ、ダンサー、コメディアンとしても活躍していた、エンター・テイナーでした。1969年、当時流行していたチキン・ダンスをヒントに、この曲は作られたそうです。ルーファスの歌唱はもちろんのこと、元気な鶏のように跳ねるベースを始めとする、躍動感のある演奏も見事。
鶏の様に活力漲り、実りの卵をたくさん産み落とす、素敵な1年になりますように。
(選曲・文/ジェシー芝池)
さて、お気に召した選曲はございましたか。
ぜひこれを機にCDやレコードなどの音源でも、楽曲をお楽しみいただければ幸いです。

それでは、今年も張りきってまいりましょう♪

著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着