魔力がアップした、マジカル・パンチ
ライン 世界観凝縮の挑戦作

マジカル・パンチライン。「MAGiCAL MIYSTERY TOUR」は“挑戦の1枚”になったという

 元アイドリング!!!の佐藤麗奈を中心に結成された、5人組アイドルユニットのマジカル・パンチライン(通称・マジパン)が12月21日に、2ndミニアルバム『MAGiCAL MIYSTERY TOUR』をリリースする。今作は、前作『MAGiCAL PUNCHLiNE』よりも“マジパン”の世界観を凝縮。ダンスや歌、パフォーマンスなどの表現力の面において「挑戦の1枚」になったという。デビューから5カ月が経つ。この間に気持ちで変化したこことは。そして、今作に寄せる思いとは。

歳下とはダル絡みでコミュニケート!?

佐藤麗奈

――7月に1stミニアルバム『MAGiCAL PUNCHLiNE』でデビューして5カ月が経ちました。気持ちの変化は?

浅野杏奈  私は、髪を下ろしてライブ中の動きが大きく見えるように心がけるようになって。あと、実年齢よりも大人に見られてしまうので、常にニコニコ笑顔でいることを意識しています。

小山リーナ 初めてライブをしたときは緊張しすぎて、客席の最前列の方しか見ることが出来なかったんです。それで今は、二階席にも視線を送ったり手を振ったりとか、全体を見渡せるようになりました。

清水ひまわり 私はダンスやパフォーマンスではかっこよく見せたいのでガンガン踊って、トークでは自分の個性とか元気さを出していきたくて。でもなかなか自分から話が出来ていないので、来年はもっと自分からいきたいです。

沖口優奈 マジパンは、かわいい曲からかっこいい曲まで振り幅があるので、かわいい曲はキラキラの笑顔で、かっこいい曲はきりっとドヤ顔でやっています。あとトークでは、私は関西人なのでめっちゃハイテンションでアピールするようにしています。

佐藤麗奈 最初のライブと比べると、みんな少し気持ちに余裕も出てきたと思うので、それを、自分自身を磨く時間に使えてるんじゃないかと思いますね。

沖口優奈

――リーダーの“さとれな”(佐藤麗奈の愛称)さんから見て、いちばん進化したと思うメンバーは?

佐藤麗奈 いちばんは優奈かな? 見た目も中身も変わったと思います。最初はもうちょっとパンパンだったんです(笑)。

沖口優奈 パンパンって、言い方を何とかしてよ(笑)。まあ、気をつけたのもあるけど、東京で一人暮らしをするようになって、わりと自然に痩せました。

佐藤麗奈 最初はみんな初対面だったから、少なからず壁があって。優奈は、私から見て歳上だけど後輩という難しい関係でしたけど、二人でご飯に行っていろいろ話してからは壁がなくなって、お互いにいろんな相談が出来るようになりました。

――他のメンバーとは?

佐藤麗奈 前のグループのときはいちばん下だったし、歳下と絡んだ経験があまりないので、絡み方がいまいち掴みきれてなくて。なるべく話すようにしてるけど、なかなか難しくて。

――では歳下の3人は、どんなふうに絡んできて欲しいですか?

清水ひまわり 私たちは、ダル絡みでぜんぜん良いんですけどね(笑)。

浅野杏奈  普通のテンションでいいので。

小山リーナ しょうもないことでいいんで。

佐藤麗奈 わかった。じゃあ、しょうもないことばっかりいっぱい集めておくね!

清水ひまわり それもそれでちょっと(笑)。

2ndミニアルバムは、マジパンの世界観が詰まった挑戦的な作品!

小山リーナ

――マジパンは、マジカルと名前が付くとおり魔法がコンセプトですが、どういう経緯でこういうコンセプトに?

佐藤麗奈 私は、小学生のころから『ハリーポッター』が大好きで、今も毎日のようにDVDを見てますし、何度観ても飽きないんです。それで、スタッフさんにアイデアを出して、こういう形になりました。実際に他のアイドルさんと対バンをやっても、魔法ものの映画のようなSEからして世界観が強いので、見る方もそこで他との違いを感じてくれたり、パッと世界観に入り込んでくれていると思いますね。

――今回の2ndミニアルバム『MAGiCAL MIYSTERY TOUR』は、どんなアルバムになりましたか?

佐藤麗奈 1stの『MAGiCAL PUNCHLiNE』が、私たちの名刺代わりだったとしたら、今回はよりマジパンの世界観にのっとったものになっています。リード曲の「マジカル・ジャーニー・ツアー」には、マジペディア(編注=マジパンの公式サイトに掲載されている魔法世界の解説書)に載っている言葉がたくさん出てくるし。他の曲も、魔法感がより強まっていると思います。

浅野杏奈  地図のような作品だと思います。楽曲としてもファンタジー感のあるものからラップもあれば、いわゆるアイドルっぽい曲もあり、メタル調もあったりとか。1stにはなかった曲調がたくさんあって。そうしたマジパンの新しい一面が一目で分かるという意味で、地図のような作品かなと。

小山リーナ ガンガンなロックもあるし。魔力がアップした感じと言うか。

清水ひまわり 1stはバラエティー豊かで、かっこいい曲からザ・アイドルみたいな王道系まで、いろいろな曲が詰まっていて。2ndは、1stにもなかった曲があって、どれも斬新で。3分きっちりで終わる曲もあるし。聴いてる人も楽しめるし、ライブで聴いたらもっと楽しさが伝わると思います。

清水ひまわり

――3分で終わるのは「Happy New Kitchen」という曲。

清水ひまわり 『3分間クッキング』みたいな感じで。あと、冒険の途中で出てくるモンスターを倒して料理をするみたいなイメージもあって。

――料理は誰が上手いんですか?

佐藤麗奈 私、料理は好きですよ。得意料理はポトフです!

沖口優奈 かわいいな。ポトフって(笑)。私もクックパッドとかを見て作るんですけど、何かひと味足りない感じになるんですよね〜。

佐藤麗奈 そういうときは、みりんとお酒を入れれば、だいたい何でも美味しくなるよ(笑)。あと、本ダシ!!!

――「108煩悩BOMB」は、歌詞が当て字になってて。“ペペロンチーノ”を歌詞では“絶望のパスタ”と書いてあったり、歌詞カードを読むのが楽しいですね。

浅野杏奈

沖口優奈 にんにくを使ってるので、翌日口臭で絶望するという(笑)。ぜひ歌詞カードも読み込んでほしいです!

浅野杏奈  私は、歌詞を理解するために、電子辞書で言葉の意味を調べるんです。今回は「那由多不可思議ソウルライブツイスター」という曲の歌詞をすごく調べたのですが、辞書の履歴が変な文字ばっかりになってしまいました(笑)。

沖口優奈 「那由多不可思議」は、バキバキに踊る曲だし。「108煩悩」はラップで歌っているのですが、いろんな声色があったほうが面白いということで、私は低音でラップしましたね。

 今回はダンスの面、歌の面、パフォーマンスや表現力の面、いろいろな部分でマジパンにとって挑戦の1枚になりました。どれも難しかったけど、みんなで挑戦を乗り越えて作り上げた作品です。ぜひたくさんの方に聴いてほしいです!

佐藤麗奈 あと、ジャケット写真やリード曲「マジカル・ジャーニー・ツアー」のMVを無人島で撮影しました。風がすごく強くて寒かったんですけど、頑張って撮ったのでそれも見てください!

ライブが大好き! 2017年は海外でも!

マジカル・パンチライン

――ライブではそんな新曲もたっぷり聴けるということで。今ライブをやっていて、どんなところが楽しいですか?

佐藤麗奈 ライブって、お客さんと一つになれるじゃないですか。私たちがあおって、もっとみんなが楽しくなって。一つになれる瞬間をもっとたくさん作れたらいいなと思います。

小山リーナ 私は小さいときから人前に出るのが好きで、ジャズダンスを習ってて発表会がいつも楽しみだったんです。ライブはその流れで、すごく楽しめる場所になっていますね

浅野杏奈  ファンの方と直接会えるのが嬉しいし、とにかく歌うことが好きだし。ただリーナとは正反対で、小さい頃は人前に出ることが苦手だったので、最初は何をどうしたらいいか分からなくて苦労しましたけど。でも、私たちが頑張って来たことを見に来てくださる方がいてるのは本当に嬉しいし、応援してくれる人がいることのありがたさをすごく感じています。

「MAGiCAL MIYSTERY TOUR」

清水ひまわり ライブは、自分がアイドルをやっているんだということを、もっとも実感出来る場所です。漫画みたいなキラキラの世界だし、対バンなどで大勢のアイドルの中にいることで、私もアイドルなんだなってより思うし。でも私、男の子っぽい性格で、小さいときは木登りとかして遊んでいて(笑)。アイドルって女の子らしさを求められるので、メイクとかファッションとかすごく難しくて。今も研究中ですけど、一時期ケータイの検索履歴の女子力がめっちゃ高かったです。今の時期は、福袋の中身を調べるので大変ですけど(笑)。

沖口優奈 私はライブもそうですけど、しゃべるのが好きなので、トーク番組に出るときはすごく楽しいです。もちろん人前で話すのはすごく難しくて、勉強することもたくさんあります。でもどうやったら上手く話せるかとか、考えているときは充実感がありますね。悩んで“うーん”ってなってるときも、楽しいか楽しくないかで言えば楽しいです。

――2017年はどんな活動を?

佐藤麗奈 1月に台湾でライブがあって。いろんな曲調があるので、まずはそれで台湾の方を私たちの虜にして、それをきっかけにいろんな国にも行けたらいいなと思います。それにワンマンライブもやりたいし、地方にもあまり行けていないので、会いに行く機会を作りたいです。いろんな国と地域のファンのみなさんのところまで、たくさん行きたいです。

(取材/撮影・榑林史章)

マジカル・パンチライン

 マジカル・パンチラインとは 元アイドリング!!!の佐藤麗奈がオーディション審査員に加わりメンバーを選定して2016年に結成。魔法ファンタジー映画やRPGの世界観がコンセプト。アニメ『けいおん!』の楽曲などを手掛けるTom-H@ckをサウンドプロデューサーに迎えて、2016年7月20日に1stミニアルバム『MAGiCAL PUNCHLiNE』でデビュー。1月3日『TOKYO IDOL PROJECT × @JAMニューイヤープレミアムパーティー2017』、1月21日〜22日『IDOLidge Carnival in TAIPEI』など出演の他、AKIBAカルチャーズ劇場にてワンマン定期公演『マジパン定期公演〜MAGiLiVE in アキヴァルハラ〜』を開催。(1月15日・29日、2月4日・19日、3月5日・19日)

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