映画『リアル・スティール』豪華アク
ト参加のサントラ、巨匠エルフマンの
異色スコアに注目

12月9日より劇場公開されている映画『リアル・スティール』のオリジナルサウンドトラックが12月7日にリリースされた。

サントラ盤には、フー・ファイターズ、リンプ・ビズキット、トム・モレロのソロやプロディジーのコラボレーションなど多彩なロックアクトとエミネム、ビースティ・ボーイズ、さらに本作に書き下ろしを楽曲を提供した50 Cent、ティンバランドなどヒップホップ・アーティストと幅広いジャンルをフォローしたコンピレーション作品に仕上がっている。一聴すると既発曲をベースに構成されており各アーティストの最新作から旧作などの隠れた名曲をピックアップした印象だがトム・モレロとプロディジー「One Man Army」などは映画『スポーン』と別の映画サントラに使用された曲を大胆にもセレクトするなど『リアル・スティール』の世界観にあった曲を敢えて選曲しているのが特徴だ。

一方スコア盤はティム・バートンやサム・ライミ作品御用達となっている作曲家、ダニー・エルフマンがスコアを担当している。『シザーハンズ』『ビートルジュース』『チャーリーとチョコレート工場』またはTVアニメ『ザ・シンプソンズ』など古典的なオーケストラと表現豊かな旋律の展開、七転八倒するようなパーカッション部やコーラス部などサントラを知る人は“エルフマン節”と一聴すれば判る作曲家だが、今作ではそんな彼のテイストよりも、エレクトリックギターをベースにしたテーマやカントリーやブルース色の強いアコースティック曲など、ギター・インスト・アルバムとしての色の強い異色作となった。
元々ロックバンドオインゴ・ボインゴの元リーダーという経歴を持つエルフマン、特に今作に関しては共作者としてサントラ作家として常にバンド時代の盟友でギタリストのスティーブ・バーテックの存在にスポットライトが当たっている。
これまでもアレンジ面で巨匠エルフマンを支えてきた影の立役者バーティック、残念ながら国内盤リリース未定となっている本作だが、色彩かなメロディセンスなども垣間見えるスコア盤も一聴の価値ありだ。

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【『リアル・スティール-オリジナル・サウンドトラック』収録曲（アーティスト名 “曲名”）】
1.バッド・ミーツ・イヴィル／Bad Meets Evil　“ファストレーン／Fast Lane”
2.ビースティ・ボーイズ／Beastie Boys“ヒアズ・ア・リトル・サムシング・フォー・ヤ／Here’s A Little Something For Ya”
3.フー・ファイターズ／Foo Fighters 　“ミス・ザ・ミザリー／Miss The Misery”
4.50 Cent／50セント “ジ・エンフォーサー／The Enforcer” （新曲）
5.ザ・クリスタル・メソッドfeat. イェラウルフ／The Crystal Method ft. Yelawolf
“メイク・サム・ノイズ／Make Some Noise (Put ‘Em Up)”
6.エミネム／Eminem 　“ティル・アイ・コラプス／’Till I Collapse”
7.プロディジー＆トム・モレロ／Prodigy & Tom Morello“ワン・マン・アーミー／One Man Army”
8.ティンバランド feat. ヴェロニカ／Timbaland feat. Veronica“ギヴ・イット・ア・ゴー／Give It A Go” （新曲）
9.トム・モレロ／Tom Morello 　“ザ・ミダース・タッチ／The Midas Touch”　
10.リンプ・ビズキット／Limp Bizkit　 “ホワイ・トライ／Why Try”
11.ライヴァル・サンズ／Rival Sons　 “トーチャー／Torture”
12.アレクシ・マードック／Alexi Murdoch 　“オール・マイ・デイズ／All My Days”
13. ダニー・エルフマン／ Danny Elfman　 “ケントン／Kenton”