花粉症じゃないと信じたい!けど・・
・鼻水が止まらない時に聴きたい曲

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
春分の日も過ぎ、すっかり春めいてきましたが、鼻水はズルズルで、目も肌も痒い・・・。鼻水をすすりながらも、絶対に花粉症じゃない!と言い張る人に送る、4曲をどうぞ。

1.「Devil Inside」/INXS

鼻水とくしゃみが止まらなくてティッシュが離せない、鼻が詰まって目と鼻と頭周辺がぼぉーっとなって憂鬱この上ない。鼻の中に何かいますか?悪魔のせいですか?いいえ花粉のせいです。いやいや花粉は悪魔ですよ。悪魔が鼻の中にいて悪さするのですから、たまりません。
インエクセスはオーストラリアのロック・バンドです。今は亡きマイケル・ハッチェンスのセクシーなヴォーカルと、シドニーの青空のようなパンチとキレのあるロックで1980~90年代に人気でした。「Devil Inside」は彼らの1988年のシングル・ヒット曲です。スカッと抜け感のあるロックンロールで花粉症のモヤモヤした気分を吹き飛ばしたい!
そういえば、オーストラリアといえばコアラ、コアラの大好物はユーカリの葉。ユーカリのアロマ・オイルは花粉症に効くらしいですよ。
(選曲・文/阪口マサコ)

2.「Breathing」/KATE BUSH

自分が認めるまでは花粉症じゃない。そんな時が自分にもありました。鼻水が止まらないのも辛いのですが、一番辛いのは鼻が詰まり呼吸が出来ないこと。
それが夜だったりすると、息苦しくて眠れずに悶々とした心境で時間だけが過ぎていく。そんなあなたに「ようこそ同志よ。」という言葉は呑み込んで、この曲を捧げましょう。イギリスを代表するエキセントリックなSSW、ケイト・ブッシュがアルバム「Never for Ever」(1980年発表)に収録した曲。本来は「核戦争後の地球」を舞台とした、人間による自然破壊に警鐘を鳴らすメッセージ・ソングです。
ダーク且つシリアスな世界(ここでは花粉が猛威を振るう現代日本)で響き渡る、使命感に満ちた歌声。「吸って、吐いて。」と、呼吸をサポートしてくれるケイト・ブッシュ
に、鼻詰まりに苦しむあなたも励まされること間違いなし。ただし彼女のペースに合わせていると、若干、過呼吸気味になりますのでご注意あれ。
(選曲・文/旧一呉太良)

3.「Doctor Robert」/THE BEATLES

あまりにもしんどそうにしている人を見ると、「さっさと病院行きなよ・・・」と思ってしまうのです。風邪か花粉症かの区別なんて、自分じゃ分からないし。良いお医者さんも世の中にはたくさんいるわけだし。
親身にイロイロと面倒を診てくれるお医者さんを描いたこの作品は、1966年に発売された『リボルバー』に収録されています。ただ、ここに登場するドクター、親切だけどイケナイ薬をたくさん処方してくれることで有名だった医師をモデルにしているようです。
イケナイ薬は、絶対に、絶対に、絶対にダメですけど、アレルギーに効く正しい薬や食べ物を教えてくれる親切なお医者さんだって沢山います。
苦しまずにお世話になりましょう。
(選曲・文/石井由紀子)

4.「負けないで」/ZARD

この曲以上にこのシチュエーションにフィットする曲はないのでは?
某チャリティ番組でもお馴染み、ZARDの代表曲「負けないで」です。辛い鼻水で鼻呼吸が滞ると、脳への酸素供給量も低下してしまうとか。確かにボーっとしますよね。しかも「とうとう自分も花粉症とかいうものになってしまったらしい」という絶望感も、気力の低下を招きかねません。
これから毎年、この鼻水と目のかゆみに悩まされ続けるのか、と…。しかし!ここで「負けないで」を脳内リピートして、踏ん張っていただきたいのです。「負けないで もう少し 最後まで 走り抜けて」(どうか、「単なるしつこい鼻風邪」の可能性も最後まで捨てないでください!)「追いかけて 遥かな夢を」
(花粉症じゃない!って言い続けましょう!「花粉症って何?」って顔をし続けましょう!
故・坂井泉水さんの可憐な歌声とポジティヴな空気満載のサウンドに伴走してもらえば、ほら、花粉シーズンの終わりが、日本武道館のゴールに思えてきませんか?
…って、やっぱりそれじゃあ完全に花粉症ですね。いずれにしてもお大事にしてください…。
(選曲・文/伊藤威明)

著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

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