鍵、会社に忘れた・・・木枯らしの中
、自宅の玄関で佇む時に頭の中でなる
曲は?
ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
12月は仕事も追い込み、忘年会もあるし、取引先への挨拶回りも行かないといけない。私用バッグと仕事用バッグに荷物を入れ替えてバタバタ、バタバタ・・・。ヘトヘトになって家に帰って玄関前でふと気づく。「鍵、会社に忘れた」外は木枯らしが吹き荒れ、時間は深夜0時近く。
呆然自失となる中、頭の中で鳴り響く音楽を6曲選んでみました。
1.「Come On In」/Paul Young & Masa
yuki Suzuki
「外、ずいぶん冷えてきたよね、ほら、家に入りなよ」
英国のブルーアイドソウル・シンガーのポール・ヤングと、日本を代表するソウル・シンガー鈴木雅之によるデュエットがとても素晴らしい1曲です。1991年に録音されたカヴァー曲で、オリジナルはサム&デイヴの1969年の楽曲です。女の子を口説いてる歌なのですが、ソウルフルなヴォーカルの掛け合いが楽しく温かい気分にさせてくれますね。
(選曲・文/阪口マサコ)
2.「ないものねだり」/KANA-BOON
(選曲・文/Kersee)
3.「Silent Crying」/CONCEPTION
「心安らげる場所への扉が、閉ざされた」(メシ食ってフロ入ってさっさと寝たかったのに…)
「悲しみの叫びさえも、届かない」(近くに友達もいないし、困ったな…)
そんな絶望の瞬間をあえて彩るならば、この曲でしょうか。
ノルウェーのメタルバンドCONCEPTIONのバラード、「Silent Crying」です。
CONCEPTIONは、天才的プレイと作曲センスを兼ね備えたギタリスト、トゥーレ・オストビーと、後にKAMELOTでの活躍で世界的な名声を勝ち取るヴォーカリスト、ロイ・カーンを2本柱とし、解散後も根強い人気を誇る名バンド。凍てつくような哀しいメロディと、オペラを学んだロイ・カーンの妖気漂う歌唱は、この曲で究極の美の結晶と化しています。
さあ、ひとしきり絶望に打ちひしがれたところで、そろそろファミレスかカラオケで夜明かしといきましょうか。風邪ひいちゃいますから。
(選曲・文/伊藤威明)
4.「トッカータとフーガ ニ短調」(J
.S.バッハ)/ 塚谷水無子
オルガンの起源は、紀元前250年よりも前とも言われ、長さの異なるパイプ(管)に空気を送って音を出すという原始的な仕組みながらも、様々な音の組み合わせによる荘厳かつ重厚、魅惑的な音の変化には、今も昔も、人は魅了し続けられているように思います。
鍵を会社に忘れたという、虚無感、悲観、、、でも、鍵を忘れたことによる思わぬハプニングの予感、オルガンの演奏からは想像力をかきたてられませんか?
パイプオルガンの演奏は、オランダの名門オーケストラ、ロイヤルコンセルトヘボウとの十数年の共演をした日本の誇るオルガニスト:塚谷水無子による演奏。
そして、演奏しているパイプオルガンは、あのモーツァルトもが演奏した歴史と由緒ある聖バフォ教会(オランダ)の世界最大級のパイオルガンです。
(選曲・文/堀川将史)
5.「やぁ 無情」/斉藤和義
作詞は、CMディレクターである中島信也さんとの共作となっています。中村さんが、某栄養ドリンクのCMを手がけることになった際に、斉藤和義さんに曲を依頼したそうで、CMで流れる部分の詞を中島さんが作り、そこから膨らませる形で和義さんが詞・曲を完成させました。
「やぁ 無情 どっか行けよ どうせオレがバカなんだろ」
何をどう頑張っても報われない、なんで自分ばっかりこんな目に遭うんだ!!・・・そんな風に思ってしまう時に限って、無情って奴はすぐ背後に居て、容赦なくちょっかいを出して来ますよね。本当にどっか行け!って思います(笑)。
また、女性目線からすると「でもあの女(ひと)にだけは手を出すな!」という愛する人を想う男らしい言葉に、ちょっぴりキュンと来てしまうかもしれません♪
聴くとふっと肩の力が抜けて、きっと前向きな気持ちが戻ってきますよ!
(選曲・文/高原千紘)
6.「こんばんは お月さん」/加川良
(選曲・文/GAOHEWGII)
著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会
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