Yundi Li

中国の若獅子のごとく、熱き音楽心をもつピアノ界の貴公子が誕生した！——ユンディ・リである。
若々しい感性、天才的なひらめき、繊細で美しい音……。それらは、ブーニン以来15年間、優勝者を１人も出すことのなかった00年のショパン国際ピアノ・コンクールにおいて、聴衆はもとより、久々に審査員として登場したアルゲリッチをはじめとする審査員団をも陶酔させた。「ショパン音楽を理解する完成された詩的なピアニスト」という賛辞を受け、ポリーニ、ツィマーマンと並ぶ最年少優勝を飾り、併せてポロネーズ賞も獲得。それはすなわち、ユンディ・リが音楽界のトップ・スターの座に就いたことを意味する。
82年、中国の重慶に生誕。幼い頃より音楽の才能を現し、幼稚園の先生からアコーディオンを習い始めた１年後には重慶のコンクールで１位になった。７歳からはピアノを始め、厳格な指導で有名なダン・ツァオイに師事、四川音楽院附属中学に入学する。そして、国内外の数々のコンクールに優勝を果たした後、ショパン・コンクール優勝で一躍脚光を浴びることとなったのだ。現在はSHINSEN芸術学校に在学し、研鑽を積んでいる。