Yellowjackets

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    Yellowjacketsイエロージャケッツ

    ザ・イエロージャケッツは、コンテンポラリー・ジャズ・フュージョン・バンドとして20年以上にわたって名ライヴ・パフォーマンスと商業的成功を誇示してきたグループ。各メンバーのミュージシャン・シップも素晴らしく、本国アメリカではグラミー賞を2回獲得するほど高い評価を得ている。
    オリジナル・メンバーにはラッセル・フェランテ(key)、マイケル・フランクス(vo)、リッキー・ローソン(dr)。<註:中心人物とされるロベン・フォード(g)は元々ソロ・プレイヤーで当初はゲスト参加——と認識するのが正しい>。80年にアイアート・モレイラとフローラ・プリムと演奏しているジミー・ハスリップ(b)を見たフォードが、早速彼らをソロ・プロジェクトに起用し、アルバム『ザ・インサイド・ストーリー』を制作。これがイエロージャケッツの布陣での初レコーディング作品となったわけだが、正式なデビュー盤は『The Yellowjackets』である。
    82年の『Mirage A Trois』あたりからフォードの存在感は薄れてゆき、『Samuraoi Samba』(83年)や『Shades』(86年)といった作品では、サックス奏者マーク・ルッソの演奏が傑出。またこの頃から頻繁にツアーも行い、アルバム・セールスも格段に飛躍した(ただしアメリカに比較して日本ではあまりパッとしなかったのも事実)。
    88年に傑作『ポリティックス』を発表(この作品でグラミー賞を獲得)。その後、劇的な方向転換を試みて始動したプロジェクト"スピン"には、著名なエンジニア、Jan Erik Konshaugを迎え、ノルウェーのオスロで録音を敢行。本作は過去のアルバムと比較してアコースティック色が顕著で、本来イメージされる"ジャズ"な仕上がりになっているのが特徴だ。
    その後参加メンバーは頻繁にチェンジしているが、97年にはピーター・アースキン(dr)が参入したこともある。