Traveling Wilburys

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    Traveling Wilburysトラベリング・ウィルベリーズ

    88年にアルバム『Traveling Wilburys Vol.1』で突如音楽シーンに登場したバンド。メンバーはウィルベリー性の兄弟という触れ込みだったが、その正体はジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、ジェフ・リン(エレクトリック・ライト・オーケストラ)、トム・ペティ、ロイ・オービソンという豪華な面々。つまり、超一流ミュージシャンが集まった覆面スーパー・バンドということになる。
    元々はジョージ・ハリスンの新曲制作のためにたまたま集まったのがこのメンバーだったが、レコーディングを経て意気投合し、そのままの勢いでアルバム分の楽曲を録音してしまい、リリースまで話が進んだ。アコースティック・ギターを主軸としたそのサウンドにはリラックスした雰囲気が漂っているが、良い意味で肩の力が抜けた、上質のポップ・アルバムに仕上がっている。リリース後の評判も上々で、早速第2弾アルバムの制作が開始されるが、その途中にロイ・オービソンが死去したこともあり、この音源はお蔵入りとなる。残った4人で90年に制作したアルバムには『Traveling Wilburys Vol.3』というタイトルが付けられた。この2枚のアルバムは長らく廃盤となっていたが、07年にリイシューされ、その音楽の魅力を新たな世代にもアピールする形となった。