Tr.弾

“Tr.弾はここで生まれました”（JUAN/Gu&Vo）。”デビューアルバム『メガバスタリズム』を引っさげてのレコ発ツアーのファイナルが自らが"故郷"と呼ぶ神戸ARTHOUSEで行なわれた。アルバムのOPを飾るナンバー「D-Brain」から、現在の意思表示ともいえる「ネオバスター」へと、休む暇を与えない攻撃的な展開。JUANとMAR U(B&Vo)によるツインヴォーカル、GIVAが叩き出すタイトなリズム、3ピース編成とは思えない圧倒的な音の洪水で幕を開けた。「（9曲目が終わるまで）MCがまったくないのが辛かったぁ！」とJUA Nが笑顔で場内を和ませるも、間髪入れずに「Lv:ROCK」のリフを畳み掛け、会場をさらに熱くする。“ずっと大切に演奏してきた”と語るインディーズ時代の代表曲「警礼」や、「眠眠打破！」のPV上映など、まさに第1期Tr.弾を締め括る、全てを出し尽くした一夜だった。アンコールの最後「P.P.P」を前に感極まって目に涙を浮かべながらも“明日くたばる気で行け！”と観客を煽るJUAN、それに応えるファンの姿も印象的だった。Tr.弾とファン、スタッフが共有し てきた物語が、最高の形で昇華した瞬間である。『メガバスタリズム』の意味である“超壊し屋主義”の通り、常に破壊の連続だった Tr.弾。壊し尽くした跡に見えるのは、次のステージへの展望である。止まることなく成長を続けるTr.弾、これからもますます目が離 せない。