Timbaland and Magoo

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    Timbaland and Magooティンバランド・アンド・マグー

    最初はキワモノ扱いされ賛否両論を巻き起こしたものの、現在では世界標準となるにまだ至った変態的チキチキ・バウンス・ビート(長い)。その生みの親がティンバランドである。彼は外注プロデュース業だけに留まることなく、ラッパーのマグーとラップ・デュオを組み、アルバム『ウェルカム・アウア・ワールド』(97年)をリリース。豊富なリズム・パターンをもって展開されるパーカッシヴな打ち込みトラックは、ティンバランド唯一無二の個性を裏づけるものである。さらにそのトラックに、ティバランドの念仏を唱えるような淡々としたフロウと、マグーのヴォイス・チェンジャーを通して発せられているかのごとき奇妙な機械的ヴォイスが乗ることで、より変態的かつ中毒的なグルーヴが渦巻かれている。また、その後に完成させた2nd『インディセント・プロポサル』(02年)のなかでティンバランドは、ピアノやギターのカッティングをミニマルかつセンスよくループさせており、独創的なアイディアを余すところなく披露している。