ねじれたポップセンスで異彩を放ったモノクローム・セットの『ヴォリューム、コントラスト、ブリリアンス』
今回はモノクローム・セットが1983年にリリースした『ヴォリューム、コントラスト、ブリリアンス(原題:Volume, Contrast, Brilliance...(Sessions & Singles Vol. 1))を取り上げる。本作は原題のサブタイトルにあるように1978〜1981年にリリースされた未アルバム化のシングル(もしくは別テイク)やラジオ出演時のセッションが収められているのだが、しっかりした統一感があり単なるコンピというよりは一枚のアルバムとして捉えたほうがいいかもしれない。「戦慄のシンフォニー(原題:Eine Symphonie Des Grauens)」「ジェット・セット・ジュンタ」(アルバム『エリジブル・バチェラーズ』収録のものとはテイク違い)「ラブ・ゾンビーズ」など彼らの代表曲を収録しているというだけでなく、彼らが最も輝いていた時期の演奏が聴ける傑作だろう。