『バンド・エイド』で時の人となったボブ・ゲルドフ率いるブームタウン・ラッツの『哀愁のマンデイ』
ボブ・ゲルドフというアーティストは不器用な人だなと思う。75年にパンクバンドでデビューしたものの、自分の資質に合わないことが分かったのか、3枚目となる本作『哀愁のマンデイ(原題:The Fine Art of Surfacing)』ではポップなメロディー満載のニューウェイブへと方向転換し、一躍スターとなった。そもそもゲルドフは優れたメロディメイカーで、単調なパンクサウンドには合わないタイプ。どうやら少し遠回りをしたようだが、本作に収録されたシングル「哀愁のマンデイ(原題:I Don’t Like Mondays)」で世界中に知られることとなった。日本でも大いに売れたが、間違いなくロック史上に残る名曲のひとつである。