Swinging Addis

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    Swinging Addisスウィンギング・アディス

    60年代後半から70年代にかけて、西洋文化と左翼革命が皇帝ハイレ・セラシエの君主政治を脅かす中、エチオピアの首都アジスアベバは非常に精力的な場所となっていた。当時のナイトクラブでは、アラビア調に回転するようなヴォーカル、ファンキーなリズム・セクション、ソウル・テイスト溢れるベースが複雑にからみあったサウンドをオン・エア。現地のアーティストたちは、アメリカ音楽(特にジェームス・ブラウン)に大きな影響を受けつつ、ロックのもつパワーをディストーション・ギターやB-3オルガン、叫び声などで表現し、自らの音楽に取り込んでいったのだ。一見ばらばらの音楽をうまく混合することに成功したミュージシャンたちは、ダンスフロアを熱狂の渦に巻いたが、このスウィンギング・アディスも当然そのなかの有力な担い手であっただろう。