Phonopsychograph

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    Phonopsychographフォノサイコグラフ

    ターンテーブル界でもっとも革新的なアーティストのひとり、DJディスク。スピーディーかつテクニカルな、不世出の手首を持つアーティストとして、DJバトルや一般的ヒップホップの領域を超えた、新たなターンテーブリズムの世界を開拓している真のパイオニアである。伝説的なユニット=インヴィジブル・スクラッチ・ピクルズの構成員として歴史を創ってきたディスクのプレイは、やはりエクスぺリメンタルなスピリットを重要視したモノだが、ソロとしての作品群をインヴィジブル・スクラッチ・ピクルズにおいてのそれと比較すると、抽象的な側面が色濃い。また彼が押し進めるプロジェクト=フォノサイコグラフでは、レ・クレイプールやブライアン・オブ・プライマスなどのさまざまなアーティストたちとコラボレーションを試み、音楽と音の美学との間に実存するヴィジョンを描き出している。彼らが生み落とす楽曲群の構造は、輪郭がボヤけていて曖昧ではあるが、常に不変。それもディスクの卓越した妙技と明確な活動コンセプトの賜物だろう。