日本の洋楽シーンをルーツ志向にシフトさせたニッティ・グリッティ・ダート・バンドの『アンクル・チャーリーと愛犬テディ』
今、ニッティ・グリッティ・ダート・バンドのことを知っている人がどれだけいるのかは分からないが、彼らの音楽が70年代前半の日本のポピュラー音楽シーンに与えた影響はすごかった。アメリカのポピュラー音楽のグループとして、77年に初めてロシア(当時はソビエト)でコンサートを開催するなど、アメリカでは国民的なスターである。1966年にグループが結成されてから何度もメンバーチェンジは行なわれているが、現在まで解散はせず、50年以上の長きにわたり活動している。今回は彼らが1970年にリリースした5作目となる傑作『アンクル・チャーリーと愛犬テディ(原題:Uncle Charlie and His Dog Teddy)』を取り上げる。