Lionel Richie

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    Lionel Richieライオネル・リッチー

    70年代にファンク・バンド、コモドアーズの中心メンバーとして活躍したライオネル・リッチー。バラード・ヒットの連発により、グループ軟弱化の主犯格と目されたり、ソロ・シンガーとなってからも、口の悪いソウル・ファンからは「白人に魂を売った」とまで囁かれた。しかし、そのバラディアとしての才能は傑出していると言わざるをえない。
    82年にコモドアーズを脱退したリッチーは、同年ソロ・アルバム『ライオネル・リッチー』をリリース。シングル「トゥルーリー」「ユー・アー」がヒットを記録する。翌83年の2ndアルバム『オール・ナイト・ロング』からはタイトル・ナンバーを始めとする4曲ものシングルを続けざまにヒット・チャートに送り込み、80年代のミュージック・シーンをマイケル・ジャクソンと共に席捲していく。——白人ミュージシャン/プロデューサーを起用したサウンド・プロダクションは、確かにソウルを感じさせるには薄味だが、アダルト・コンテンポラリーとしての完成度はかなり高い。AOR復権が叫ばれる今だからこそ、耳を傾けてみるのもオツなものではないだろうか。

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